開放型病床について
1 開放型病床ご利用の連絡先
患者総合支援センター直通
TEL (076)238-7852
FAX (076)238-0505
2 開放型病床の概要
- 開放病床数:20床
- 当院の開放病床の主な診療科
呼吸器内科、呼吸器外科、循環器内科、消化器内科、消化器外科、神経内科、眼科、乳腺・内分泌外科、心臓血管外科、糖尿病・内分泌内科、腎臓内科・リウマチ科、小児内科、小児外科、整形外科、耳鼻咽喉科 - 開放病床利用登録医
- 金沢医師会: 145名
- 白山ののいち医師会: 50名
- 河北郡市医師会: 15名 計 210名 (平成29年10月2日現在)
3 石川県立中央病院開放病床利用の手引き
病診連携制度
石川県立中央病院(以下 「中央病院」 といいます。)は、地域医療連携を基本方針としています。
中央病院では、外来および入院診療に際して地域の医療施設(以下 「地域医療施設」 とします。)からの紹介患者を優先して受け入れ、対応しております。
開放型病院の制度は、医師会との話し合いにより定められた登録医制度を骨格とした病診連携制度であり、開放病床制度、紹介診療制度の2つの制度を基本としています。
- 開放病床制度は、登録医が紹介入院させた患者を、中央病院の担当医(以下 「中央病院担当医」 とします。)と共同で診療する制度です。この場合の入院患者は、一般患者に優先した扱いとなり、患者にとっては満足度の高い高度の診療を受けることが可能となります。
なお、中央病院での診療が一段落した患者は、紹介元医療施設に戻り、引き続き診療を受けることになります。 - 紹介診療制度は、地域の医療施設からの紹介患者に対する診療ならびに高度の医療機器を利用する依頼検査が中心となります。この場合についても、紹介患者に対する診療や依頼検査は、一般患者に優先して実施され、診療結果や検査結果は速やかに紹介医に報告されます。この場合の紹介医は、必ずしも登録医である必要はありません。
- 中央病院では、一般患者に対して病診連携への取り組みへの周知を図って「かかりつけ医」制度を推進するとともに、適正な受診行動を促すための広報活動を推進するなど、医師会と協調しながらこれらの制度の定着に努めます。
- 開放型病院としての中央病院における開放病床の運営については、石川県立中央病院開放病床運営実施要領で定められています。
開放病床制度
登録医制度
1) 登録医の認定
- 開放病床を利用しようとする医師会会員(以下 「会員」 とします。)は、あらかじめ所属する医師会の会長(以下 「医師会長」 とします。)に「登録医申込書」(様式2/PDF形式)を提出し、登録医としての認定を受けます。
- 医師会長は、登録医を認定し、認定した登録医の名簿を作成します。
- 中央病院は、作成された名簿に基づき、認定された日付をもって「登録医証」(様式3/PDF形式)を発行し、当該会員に交付します。
- 登録医の登録有効期間は2年間です。ただし、初回の有効期間は登録医に認定された日から1年を経過した日から最初の3月31日までとします。
なお、登録医本人から辞退の申し出がない限り、有効期間は自動的に更新されます。 - 申し込みの受理・認定、登録医名簿の作成および中央病院への通知などの登録に関する事務手続きは、医師会事務局で行います。「登録医証」の発行・交付および更新をはじめとした登録医に関する事務処理は、中央病院患者総合支援センターが担当します。
2)登録医の身分
- 登録医は、中央病院の職員ではありませんが中央病院の運営管理の一元化のため、中央病院の医師に準じて中央病院が定めている管理上の諸規定を遵守することになります。
- 登録医は、中央病院が用意する所定の名札(登録医証明書)を着用することにより、院内での活動が認められます。
3)登録医の院内活動
- 登録医は、開放病床の運営に協力し、その利用に努めます。
- 登録医は、中央病院の医師に準じて以下に示すような共同診療行為並びに院内における教育・研修活動(以下 「院内活動」 とします。)に積極的に参加します。
- 開放病床に入院させた患者に対する中央病院医師との共同診療
- 当該患者の診療のための医療機器などの設備および施設の利用
- 当該患者に関する診療録等の記載および閲覧
- 症例検討会をはじめとした教育・研修行事への参加
- 図書室をはじめとした研修のための院内施設・設備の利用
4)登録医の来院窓口
開放型病院としての中央病院の窓口業務は、平日の時間内(午前8時30分から午後5時15分まで)とします。また、個別の患者については、該当する診療科の医師が窓口となることもあります。(以下これらの窓口は、「地域医療連携窓口」とします。)
5)その他の事項
- 開放病床入院患者の診療内容については、登録医や中央病院の医師が症例検討会や教育・研修行事を開催して検討します。
開催計画の立案には、登録医および中央病院医師の中から選ばれた各々1名ずつの世話人があたります。
中央病院の世話人は、開放病床担当部長が担当します。 - 開放病床において生じた医療事故について損害賠償を求められたときの賠償の責は中央病院が負うものとし、費用等については中央病院が加入する病院賠償責任保険を適用し処理することとします。ただし、登録医に責任が認められた場合は、中央病院は、当該登録医に対して求償権を行使することとします。
開放病床
1)開放病床の管理および運営
中央病院における開放病床には、石川県立中央病院開放病床設置規程に定められた14床をあてます。
病床の管理・運営には、それぞれの病棟の病床管理者ならびに当該病棟看護師長があたります。
なお、登録医または医師会との連絡調整には患者総合支援センターがあたります。
2)入院手順
- 登録医は、開放病床へ患者を入院させようとするときには、開放病床利用の趣旨を記載した「診療情報提供書」または「診療・検査 予約申込書」(様式1/PDF形式)をあらかじめ送付もしくは電話により患者総合支援センターに連絡します。その際、当該患者に対し開放病床に入院する主旨の説明に努めるものとします。
- 登録医より事前に地域医療連携窓口に連絡のあった際は、患者総合支援センターは、直ちに該当する診療科長に連絡したうえで病床を確認します。
該当の診療科長は、入院日時および主治医を決め、患者総合支援センターを通じて登録医に受入の報告をします。 - 患者が来院・受診したときは、「受診速報」により登録医にFAXで連絡します。開放病床利用予定患者は、原則として入院となりますが、やむを得ず外来診療のみとなった場合には、担当した医師は登録医に電話かFAXでその経緯を速やかに連絡します。
- 入院手続きの時間帯は、平日の原則午前9時から午後3時までとなっています。
- 入院時の事務手続きに必要なものは、次のとおりです。忘れずに持参するよう患者に説明してください。
- 診療情報提供書(送付済のときは不要)
- 保険証
- 印鑑
- 診察券(中央病院に受診歴のある方のみ)
3)主治医の決定
- 登録医が開放病床へ患者を入院させる際の主治医の決め方には次の2つの形式があります。
- A. 登録医主治医形式
- 登録医が主治医、中央病院担当医が副主治医となり、登録医が主たる診療を行うものです。
- B. 中央病院担当医主治医形式
- 中央病院担当医が主治医、登録医が副主治医となり、中央病院担当医が主たる診療を行うものです。
- 共同診療にあたる中央病院の担当医については、関連する診療科の科長が責任をもって決定しますが、登録医が特定の中央病院医師を希望するときは、患者総合支援センターに申し出ることができます。
4)登録医の共同診療
- 登録医は、開放病床における診療に際して登録医主治医形式または中央病院担当医主治医形式のいずれかを選択します。
- 登録医主治医形式を選んだときは、登録医が診療上の責任を負うことになり、毎日の回診が原則となります。ただし、患者の状態や中央病院担当医との協議により、適宜調整することとします。
- 中央病院担当医主治医形式を選んだときは、中央病院担当医が診療上の責任を負うことになります。登録医は、毎日の回診を求められませんが主治医との診療上の協議は必要です。
- 患者の入退院をはじめとした診療方針に不一致のないように、事前にまたは診療の都度十分な協議が必要です。なお、患者への説明は原則として主治医が担当します。
- 登録医が共同診療のために来院する際は、原則として地域医療連携窓口へ事前に連絡することとします。地域医療連携窓口は、登録医から事前に連絡があったときは、患者や中央病院担当医との日時の調整にあたります。
- 登録医の開放病床における診療時間は、原則として、平日の午後1時から午後7時までとします。やむを得ず、登録医がそれ以外の時間帯等に診察を行う場合は、その旨、前もって地域医療連携窓口、開放病床担当師長または当該病棟師長に連絡するものとします。
- 登録医は、来院に際して地域医療連携窓口または病棟で「登録医来院簿」(様式5/PDF形式)に記名し、用意した白衣と名札(登録医証明書)を着用して病床を訪問します。地域医療連携窓口はその際、中央病院担当医および必要に応じて病棟に登録医の来院を連絡します。
- 登録医が診療を行ったときの診療内容の記載は、次のいずれかの方法によります。
- A. 電子カルテによる入力
- 診療内容を電子カルテに入力し、その内容を2枚印刷します。1枚は、登録医が自院の診療録に綴り、1枚は病棟看護師長(師長不在時は病棟看護師)に渡します。
- B. 病棟に用意してある開放型病院共同指導(Ⅰ)票(様式6/PDF形式)への記入
- この場合は、コピーを持ち帰り自院の診療録に綴ってください。共同指導料の算定は、これらの記載日数に応じた回数となります。
- 看護師への指示、投薬、注射、検査、処置などの指示を含む医療行為は、原則として主治医が行います。必要に応じて副主治医も行うことができますが、緊急を要するときを除き、主治医との協議を前提とします。
なお、主治医が不在のときに医療行為の必要が生じたときは、副主治医が行いますが、状況に応じて当該診療科長と協議します。 - 開放病床の患者に突発的な事態が生じたときは、中央病院における緊急時の対応となります。登録医への速やかな連絡が必要となりますので、登録医は、緊急時の連絡先を当該病棟に明示しておくことが必要です。
- 診療録等の整理は、主治医、副主治医が共同して行い、中央病院が定める期日までにサマリーを完成させます。
- 登録医は、診療上の必要に応じて、中央病院内の放射線設備・手術室・内視鏡室、ならびにその他の施設・設備を共同使用することができます。
- 開放病床入院患者は、一般入院患者と同様に、服薬、食事、その他療養上必要な指導を受けること、病院の患者用施設を利用することができます。
- 不幸にして患者が死亡した場合には、登録医は、中央病院担当医と協力して剖検の説得にあたります。
5)開放病床の利用に関わる診療報酬
- 登録医が開放病床に患者を入院させ、当該病床において当該患者に対して療養上必要な指導を中央病院担当医と共同で行った場合、患者1人1日につき開放型病院共同指導料(Ⅰ)を1回算定できます。
- 中央病院は、開放病床に患者が入院し、登録医と共同して診療を行った際に開放型病院共同指導料(Ⅱ)を算定します。
- 中央病院は、登録医および中央病院相当分の自己負担金が生じることを患者に説明し、同意(様式4/PDF形式)を得ておくものとします。
- 当該患者が開放病床以外の病床(ICUやCCUなど)を使用する状況が生じたときは、その期間に共同診療が実施されても指導料は算定できません。
- 登録医が算定する共同指導回数は、中央病院が原則毎月3日までに送付する「開放型病院共同指導実施票」(様式7/PDF形式)に記載された日数となります。これには、登録医が前月に行った患者別共同診療実績が記載されています。
- 開放型病院共同指導料(Ⅰ)の患者負担分については、中央病院が代わって徴収し、登録医の指定する銀行口座に振込します。
なお、この場合においては、登録医と中央病院は、あらかじめ「共同指導料自己負担金徴収委託契約書」(様式8/PDF形式)を取り交わすこととします。 - 中央病院では、開放病床が空床のとき、一般入院患者に開放病床の一部を一時的に利用させることができるものとします。
紹介診療制度
- 紹介診療制度は、地域の医療施設全般を対象としたものです。したがって、中央病院開放病床の利用に適応される登録医に限定した制度ではありません。
なお、紹介患者に対する診療は、一般患者に優先した対応となります。 - 紹介患者の受診手続き
- 外来受診または入院目的で中央病院へ患者さんを紹介していただく場合は、事前に医療機関または患者さんから電話予約をしていただくか、予約なしで直接受診する方法があります。
- 医療機関からの予約は、患者総合支援センターへ『診療・検査 予約申込書』(様式1/PDF形式)または「診療情報提供書」に必要事項を記入してFAXするか、直接電話で連絡をしていただきます。それにより患者総合支援センターが、受診日等を調整し、FAXで返答します。
- 医療機関からの予約がない場合は、紹介状を渡された患者さんが直接患者総合支援センターに連絡をして、予約を取ることが可能ですが、その場合は医療機関で、『電話予約申込書』(様式9/PDF方式)を渡してください。
ただし、検査等の予約は医療機関からのみとなっています。 - 直接受診する場合の受付時間は、平日の午前8時20分から11時20分までです。受付時間が過ぎた後に受診の必要が生じたときは、受診前に患者総合支援センターまたは該当する診療科の医師に連絡をお願いします。
- 患者さんが受診された場合は「受診速報」で紹介医療機関に連絡します。
- 紹介医への診療結果の報告は、結論が得られ次第「報告書」にまとめて郵送いたしますが、すぐに結果が判明しない場合には中間報告をすることとします。
- 依頼検査の手続き
依頼検査の申込方法は、紹介患者の受診手続きに準じます。予約の申し込みにより患者総合支援センターが速やかに日程を調整し、その結果を紹介医に報告します。
- 紹介患者の逆紹介
- 紹介患者が外来へ通院している場合には、症状の回復あるいは安定など、中央病院で診療を継続する必要がなくなった段階で患者ならびに紹介医の意向を確認したうえで、紹介医へ速やかに逆紹介することを原則としています。
- 紹介患者の症状または経過により中央病院の担当医師が特殊専門施設での診療が適切であると認めた場合には、患者ならびに紹介医の意向を確認したうえで、逆紹介の手続きをとることとします。
- 一般患者の逆紹介
- 紹介によらないで中央病院を受診した患者のうち、病院での診断や治療方針が決定し、または病状が回復あるいは安定し、最寄りの医療施設での診療が適切と判断された患者については、速やかに逆紹介するものとします。
- 逆紹介先の決定については、「かかりつけ医」を第1順位とします。「かかりつけ医」がない場合は、患者居住地に近い複数の医療施設を示して患者の選択に委ねるものとします。なお、逆紹介に際しては、当該患者に「かかりつけ医」として紹介先を受診するよう勧めます。