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• 診療内容・特徴
• 医師紹介
• 診療担当表
• 診療実績
• 医療関係者の⽅へ

腫瘍内科の紹介

腫瘍内科は、がん診療に特化した内科の一分野です。主にがんの薬を用いた治療を専門としていますが、その業務は薬物療法にとどまりません。患者さんの痛みや様々な苦痛を和らげる緩和ケアや、がんに関連する遺伝子検査の実施、さらに複雑な病態を呈した症例に対しては各診療科の橋渡しを行い、患者さんに最適な治療が提供できるようサポートしています。また、外来化学療法室の運営管理や、臨床研究の推進も腫瘍内科の重要な役割です。

近年、がん治療は飛躍的に進歩し、薬物療法の分野でも新しい薬が次々に登場しています。その結果、治療効果が向上し、患者さん一人ひとりに合った治療を選ぶことができるようになりました。当科は主に消化器がん（胃がん、大腸がん、膵臓がんなど）の診療に従事しており、患者さんの状態に応じた最適な抗がん剤治療を提供しています。一方で抗がん剤は適切に管理しなければ危険な薬剤であるため、外来化学療法室の看護師、薬剤師などの専門スタッフとともにチームとして連携しており、副作用対策だけでなく、治療に不安を抱える患者さんには、治療の流れについて丁寧に説明し、安心して治療に臨めるようサポートしています。

また当院は、「ゲノム医療連携病院」として認定されており、遺伝子情報に基づくゲノム医療にも対応しています。ゲノム医療は、患者さんの遺伝子情報を基にがんの特性に応じた薬物療法を行うもので、従来の治療では効果が得られにくかった患者さんにも、新たな治療の可能性を提供しています。

腫瘍内科では、日々進歩する医療の知識と技術を取り入れながら、患者さん一人ひとりに最適な治療を提供することを目指しています。がん治療や抗がん剤、その他のサポートに関して不安や疑問がある方も、お気軽にご相談ください。

診療内容・特徴

腫瘍内科では、がん薬物療法専門医が胃癌・大腸癌・食道癌・膵癌・胆道癌・肝癌など消化器系のがんの治療を中心に行っており、患者さんの病状に応じて、他の専門科と連携しながら、最適な医療を提供できるよう努めています。また頭頚部癌・原発不明癌・神経内分泌腫瘍・GISTといった希少癌の診療も担当しており、必要な症例には「がん遺伝子パネル検査」を行い、遺伝子変異の有無を調べて個別化治療を提案し、標準治療が難しい症例にも新たな治療の選択肢を提供しています。

また、担当症例の悪性腫瘍に伴う緊急症状（オンコロジックエマージェンシー）については、救急科をはじめとする各診療科のサポートをいただきながら迅速な対応を行うよう努めています。

臨床研究と治験への取り組み

当科では、日常診療と並行して最先端の高度医療の提供に取り組んでおり、新しい治療方法の確立や既存治療の課題を明らかにするための国際的な治験や臨床試験に参加しています。このような取り組みは、患者さんに最新の医療を提供するだけでなく、医療全体の発展にも寄与すると考えています。

そのため、当科はJCOG（日本臨床腫瘍研究グループ）やWJOG（西日本がん研究機構）といった国内有数の臨床研究グループに参加しており、国際的にも評価される医療研究に貢献しています。これらの活動は、がん治療におけるエビデンスの構築や治療指針の策定において重要な役割を果たしており、私たちもこれらの活動を通じて国内外の医療の発展に尽力しています。

また、当院では治験や臨床試験の実施にあたり、倫理面での配慮も欠かさず行っています。すべての患者さんが安心して治療を受けられるよう、厳密な倫理規定を順守し、患者さんの理解を得られるよう丁寧な説明をしながら活動を進めています。

現在行っている臨床試験

• JCOG（日本臨床腫瘍研究グループ）胃がんグループ、大腸がんグループ、消化器内視鏡グループの臨床試験
• WJOG（西日本癌研究機構）消化器グループの臨床試験
• SCRUM-JAPAN GI-SCREEN（金沢大学の協力施設として参加）など

臨床試験とは

新しい治療法が広く使用されるまでには、その治療法の安全性や効果について、人を対象として検討することが必要になります。そうして行われる臨床研究のうち、患者さんに対して介入を伴うもの（その研究で評価される治療法や診断法が実際に行われるもの）を臨床試験と呼びます。

治験とは

新しい薬剤など厚生労働省に申請し、承認を得るために行う臨床試験のことを治験と呼びます。

医師紹介

診療担当表

診療実績

症例数は年々増加しており、当院では外来化学療法室で約10,000件の薬物治療を行っておりますが、そのうち3,000件以上の治療に主治医として関わっております。標準治療が困難な症例に対しても可能なかぎりの治療を行っております。

外来化学療法件数　年次推移（抗がん剤・生物学的製剤）

外来化学療法件数　1日平均件数（抗がん剤・生物学的製剤）

2018－2023年度　外来化学療法　診療科別治療件数

診療科別　外来化学療法件数　年次推移

医療関係者の方へ

当科は北陸では数少ない腫瘍内科を標榜し、がん治療における最適な医療提供を目指して日々診療に取り組んでいます。当科では、がん治療の標準的な治療法に加え、新薬や治療法の開発に向けた治験や臨床研究にも積極的に参加しています。これにより、患者さんが国内外の最新の治療選択肢にアクセスできる環境を整えています。

患者さんに対しては、常に科学的根拠に基づいた安全かつ効果的な治療を提供できるよう努めるとともに、病状や治療方針について十分な説明を行い、安心して治療に臨めるような支援を行っています。

当科では、かかりつけ医の先生方と密な連携を図り、フォローアップや継続的な支援が必要な患者さんをサポートしていきたいと考えています。がん診療においては、当院での医療と地域の医療機関での支援を組み合わせた患者中心の医療が重要です。先生方の患者さんで専門的な診療が必要とされる場合には、ぜひ当院へのご紹介をご検討いただければ幸いです。今後とも、地域の医療機関と協力しながら、個々の患者さんに最適な医療提供に努めてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします