消化器内科の紹介
当科では、胃や腸、肝臓、胆のう、膵臓などの消化器系に関する疾患を幅広く診療しており、患者さん一人ひとりの症状や背景に合わせた迅速かつ正確な診断を行い、過不足のない最適な治療を提供することを心がけています。
胃がん、大腸がん、肝がんなどの消化器がんや、胃炎、大腸炎、肝炎、胆石症、膵炎などの良性疾患を対象とし、内視鏡検査や超音波検査、CT・MRI検査などの検査を行い、病気の早期発見・治療を目指しています。特に内視鏡治療では、ポリープ切除や早期がんに対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)などを積極的に行っています。
がん治療や内視鏡検査に限らず、消化器疾患全般にわたり、患者さんが安心して治療を受けられるよう努めています。症状や病気のことで心配な点や疑問点がある際には、どうぞお気軽に当科を受診いただき、遠慮なくスタッフにお尋ねください。
診療内容・特徴
当院は基幹病院・がん拠点病院・救急指定病院であり、私たち消化器内科では消化器内科領域すべてにわたって最先端かつ質の高い診断・診療を努力・実践しています。また近年の病院の機能分担がすすむなか、石川県のみならず北陸の医院・クリニック・病院との連携においても果たすべき大きな役割を遂行し、また365日24時間対応可能な緊急入院・処置を行っています。患者さんからはもちろんのこと、医院・クリニック・病院からも信頼される消化器内科でありつづけていたいと思っています。
患者さん向け
石川県立中央病院 消化器内科の大きな特徴は次の通りです。
- より早期発見、より正しく診断!! -すべての内視鏡検査にNBI併用拡大内視鏡検査-
- より確実かつより安全に切除!! -すべての内視鏡治療に最先端の技術-
- 24時間緊急体制!
いまや2人に1人が「がん」になる時代ですが、「がん」を恐れすぎる必要はありません。定期的に検査を受け、早期発見・早期治療をすれば大丈夫です。もし「がん」が発見された場合でも、当院ではもっとも体に負担の少ない治療を提供しています。他の病院やクリニックで「がん」と診断されたなら、気軽にご相談ください。
ここからは次の1~9について記載してあります。詳しくは各番号の内容をお読みください。
1.咽頭・食道疾患の診断・治療
咽頭(のど)は、口の奥の部分で、食道や気管の手前にあたる部位の名称です(図1)。

出典:国立がん研究センターがん情報サービス
咽頭は嚥下(飲み込むこと)・呼吸・発声を調節する、複雑な機能をもっているので、がんやその治療によって大事な機能が障害されることがあります。内視鏡で早期発見・早期治療ができれば、症状を出来るだけ少なくして完治を目指すことが出来ます。
これまでの内視鏡では早期の咽頭がんを発見することはとても難しかったのですが、近年開発されたNBI(narrow band imaging:狭帯域光観察)という画像強調内視鏡(消化管の粘膜表面の模様や血管の輪郭、色調を強調する観察方法)と、拡大内視鏡(高解像の拡大した画像を得ることが可能)を組み合わせたNBI併用拡大内視鏡検査を行うことで、多くの早期の咽頭がんを発見することができるようになりました。当院では2006年よりNBIを導入し、現在ではすべての上部内視鏡検査(いわゆる胃カメラ)でNBI併用拡大内視鏡検査が可能となっています。また、早期に発見された咽頭がんに対しては、耳鼻咽喉科、麻酔科と協力しながらの内視鏡治療を行い、嚥下・呼吸・発声など大事な機能の温存に努めています(図2)。


図2:耳鼻咽喉科・麻酔科と協力し行っている咽頭がんに対する内視鏡治療
NBI併用拡大内視鏡検査は食道がんの早期発見に対しても極めて有用です。咽頭がんと同様に食道がんも早期発見できれば、外科手術で食道を切除するのではなく、内視鏡でがんの部分だけ切除する身体にもっともやさしい治療を行えます。食道がんの外科手術は身体への負担が大きく、可能なかぎり早期発見し、早期に内視鏡治療することが望まれます。当院では早期食道がんに対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD:図3)を北陸でいち早く導入し、これまでに560例を超える症例に対し行ってきました。




図3:食道がんの内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)
咽頭がん、食道がんの原因としては一般的にお酒とタバコが知られています。その他に、アルコールを分解しにくい体質、熱い食べ物や飲み物を好む習慣、野菜や果物の摂取不足など、いろいろなことがかさなりあって「がん」の発生につながると考えられています。一方で、これらの原因に関係していない食道がんもあります。当院では、検査を受けられるすべての患者さんの内視鏡検査でNBI併用拡大内視鏡を使い、咽頭がん、食道がんの早期発見・早期治療を目指しています。
胃食道逆流症に対する新しい内視鏡治療
胃食道逆流症は、主に胃酸が食道へ逆流することにより、胸やけ(みぞおちの上の焼けるような感じ、しみる感じなど)や呑酸(酸っぱい液体が上がってくる感じ)などの不快な自覚症状を感じたり、食道の粘膜がただれたり(食道炎)する病気です。食生活の欧米化に伴い、胃食道逆流症の患者数は急速に増加しており、現在では成人の10-20%がこの病気にかかっていると推測されています。
胃食道逆流症に対する治療の第一選択は胃酸を抑える薬(プロトンポンプ阻害薬やカリウムイオン競合型アシッドブロッカー)であり、多くの患者さんはそれらの薬で症状が改善します。
一方で、それらの薬が無効な患者さんもおり、そのような難治性の胃食道逆流症の患者さんに対しては外科手術が行われてきました。
2022年4月から難治性の胃食道逆流症の患者さんに対する内視鏡手術が、限られた施設で認められるようになりました。この内視鏡手術は、食道と胃のつなぎ目のあたりの粘膜を内視鏡で切除することにより、つなぎ目をきつくすることで逆流を防止するというものです。
当院でも、長年にわたる胃癌や食道癌に対する内視鏡手術の経験を活かして、難治性胃食道逆流症に対する内視鏡手術に取り組んでいます。
難治性の胃食道逆流症でお困りであれば、当科へご相談ください。
2.胃疾患の診断・治療
主な胃の疾患としては胃炎、胃潰瘍、胃腫瘍などがあり、当科では特に胃腫瘍に対する内視鏡診断と治療に力を入れています。
胃腫瘍の代表は胃がんです。胃がんは日本における癌による死因の上位3位に常に入っている疾患です。胃がんによる死亡を防ぐためには早期発見が重要です。当科では胃がん診断の経験が豊富な内視鏡医が、最先端の内視鏡システムを用いて、胃がんの早期発見を目指した内視鏡検査を行っています。
早期で発見された胃がんに対しては、確実に治すことはもちろんのこと、治療後の患者さんの生活の質(QOL)に配慮した身体にやさしい治療を目指しています。身体にやさしい治療の代表として、内視鏡でがんを切除する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)があります。当科には胃がんに対するESDを3300人以上の患者さんへ行ってきています。最近ではESDを安全かつ効率的に行うためのクリップ・スネア法(図)を開発・導入し、良好な治療効果を得ることに成功しています。すべての早期胃がんに対してESDが行えるわけではありませんが、他院で診断された方でも早期胃がんの治療方法についての疑問点があれば当科スタッフにぜひ一度ご相談ください。
また、胃腫瘍の中には粘膜下腫瘍といって胃の壁の中で発育する腫瘍もあります。従来は診断が困難でしたが、超音波内視鏡を用いることでより正確な診断が可能となりました。治療が必要と判断された胃粘膜下腫瘍に対しては、当院消化器外科と連携し腹腔鏡・内視鏡合同手術(LECS)などの身体にやさしい治療方針を提案させていただきます。

新しい内視鏡治療
胃粘膜下腫瘍に対する新しい内視鏡治療:内視鏡的胃局所切除術
粘膜下腫瘍とは、正常な粘膜の下に腫瘍が出来、正常な粘膜が盛り上がって見える病変です。胃の粘膜下腫瘍は、検診などで比較的多く発見されます。そのほとんどが治療の必要がない病変ですが、切除をしないと命に関わる悪性病変も存在します。当院では、胃粘膜下腫瘍の診断、治療を多数行ってきており、切除の必要がある病変は、外科的切除(手術)を行ってきました。
近年、経口内視鏡(いわゆる胃カメラ)だけを用いて切除を行う「内視鏡的胃局所切除術」の手技が、2020年9月に厚生労働省の先進医療Aに承認されました。当院では2022年7月に承認を得て臨床導入しました。この「内視鏡的胃局所切除術」は、外科的切除と異なり腹部切開創が全くなく、胃壁の切除範囲も最小限に抑えられる、超低侵襲内視鏡手術として期待されています。治療は全身麻酔で行い、7~10日間の入院が必要になります。経口内視鏡だけで処置の完遂が困難な場合は、外科的切除に移行することがあります。
治療前には、外来でCTや超音波内視鏡で腫瘍の精密検査を行い、治療の適応を判断しています。また、入院して腫瘍の一部を内視鏡で採取する検査を行うこともあります。先進医療として、この手技にかかる費用(約20万円)は保険診療外になります。外来での検査や、手技以外の入院諸経費は保険診療で行うことができます。胃粘膜下腫瘍の診断、治療方法についてのご質問がありましたら、お気軽に当科へご相談ください。

3.十二指腸・小腸疾患の診断・治療
消化管の1つである小腸は、胃と大腸の間に存在し、「十二指腸」、「空腸」、「回腸」の3つに分けられます。胃につながっていて最初にある小腸が十二指腸になります。

十二指腸の腫瘍については比較的まれであり、世界的にみても胃の腫瘍ほどの十分な解明が行われていないのが現状です。しかしながら、最近では上部内視鏡検査(いわゆる胃カメラ)での検診も普及しており、発見される機会が増えています。腺腫のような良性の腫瘍から、がんのような悪性腫瘍もあり、当科では正確な内視鏡診断と病変をすべて取り除く安全な内視鏡治療を目指し積極的に十二指腸腫瘍の診断と治療を行っています。特に、近年は十二指腸の管腔内を水で満たした状態で金属製のループ(スネア)を用いて、高周波電流にて切除する浸水下内視鏡的粘膜切除術(Underwater EMR)という比較的安全な治療法を中心に行っております。

小腸の長さは6から7メートルで、位置的に口からも肛門からも離れており長く曲がりくねっていることから通常の内視鏡での検査は非常に困難な臓器です。当科では、体に負担が少なく小腸観察が可能な小腸カプセル内視鏡や、病変の細かな評価と治療が可能な小腸バルーン内視鏡を用いることで小腸疾患の診断と治療を行っています。


4.大腸疾患の診断・治療
近年、食生活の欧米化や高齢化社会の進行によって大腸がんの罹患率(疾病を有している人の割合)は増加しています。しかしながら、早期に発見して治療することによって治癒が期待できます。
部位別がん罹患数(2020年)
1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | |
---|---|---|---|---|---|
男性 | 前立腺 | 大腸 | 肺 | 胃 | 肝臓 |
女性 | 乳房 | 大腸 | 肺 | 胃 | 子宮 |
男女計 | 大腸 | 肺 | 胃 | 乳房 | 前立腺 |
部位別がん死亡数(2023年)
1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | |
---|---|---|---|---|---|
男性 | 肺 | 大腸 | 胃 | 膵臓 | 肝臓 |
女性 | 大腸 | 肺 | 膵臓 | 乳房 | 胃 |
男女計 | 肺 | 大腸 | 膵臓 | 胃 | 肝臓 |
大腸内視鏡は、肛門から内視鏡を挿入して大腸の内腔を直接観察する検査であり、早期がん発見に最も精度が高く、診断から治療までを行うことが可能です。当院で行っている大腸内視鏡検査の件数は年々増加傾向であり、年間の大腸内視鏡件数は3500件を超えております。さらに、新病院では検査室およびトイレの数が増えたため、より多くの大腸内視鏡検査や治療がゆとりを持ってできるようになっております。大腸カメラの流れについてはこちら をご覧ください。
しかしながら、大腸内視鏡検査は羞恥心や不安を伴うため敬遠されやすく、この傾向は女性においてより強いものと考えられます。当院での検討でも、女性は、女性内視鏡医を希望する割合が高く、若年者や大腸内視鏡検査の未経験者ではより顕著であることがわかりました。当院には現在、女性内視鏡医が3人いますので、希望の方がいらっしゃれば、女性内視鏡医に担当させて頂くことが可能です。また、大腸がん疾患啓発活動としてブルーリボンキャンペーンを行っています。詳しくはこちら をご覧ください。

大腸内視鏡検査は従来、「室内空気」で大腸を拡げて観察していたため、検査後、しばらく消化管内に空気が残り、お腹が張ることがありました。当院では、検査中は「炭酸ガス」を使用しており、炭酸ガスは空気よりもかなり吸収が早いため、検査後数分でおなかの張りがなくなり、検査中も検査後も楽な検査を提供いたします。ただし、高度の呼吸器疾患や心疾患のお持ちの人は炭酸ガスの使用にて持病の悪化の恐れがあるため、使用は相談の上で対応させていただきます。
また、2014年1月より大腸カプセル内視鏡(幅11mm、長さ26mm)も導入しました。どうしても大腸内視鏡検査が苦手という方はご相談ください。ただし,保険適用は「大腸内視鏡が施行困難、もしくは、施行困難が想定される患者」となっています。
当院では、高解像度の内視鏡に加え、自然の光のうち2つの狭い光のみを用いる狭帯域光観察(narrow band imaging: NBI)を導入し、拡大内視鏡(100倍までズーム式に拡大できる内視鏡)と併用することで、良性のポリープである腺腫や早期大腸がんの診断を即座に行なうことが可能であり、精度の高い診断を行っています。

粘膜内にとどまっておりリンパ節や他の臓器への転移がないと考えられる早期の大腸がんに対して、内視鏡切除が病変をすべて取り除く治療として広く普及してきています。内視鏡治療は、カメラや切除器具を用いてがんの部分のみを粘膜ごと切除するため、体への負担が少ない治療法です。当院では、大腸内視鏡検査の際に大腸ポリープや早期大腸がんが発見された場合は、日帰りでの内視鏡的切除を行っています。ただし、サイズの大きな病変を切除した場合などには、切除後に短期の入院が必要になることがあります。

しかし、早期がんの中でもサイズの大きいものに対しては、従来の内視鏡的粘膜切除術(EMR)では、技術的な理由によってがん細胞を取り残してしまうことがありました。それらの問題を克服すべく、がんと周囲の粘膜を一括して切除できる内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)が開発され、早期大腸がんに対しても2012年4月から保険適応となり、当院でも積極的にESDを行なっており、当院の大腸内視鏡下の処置件数は年々増加傾向であります。


大腸に炎症を起こす疾患には、微生物が原因となって惹き起こされる感染性腸炎や医薬品の副作用に伴って生じる薬剤性腸炎のように原因のはっきりしているものと、炎症性腸疾患というまだ原因の明らかになっていないものがあります。炎症性腸疾患は、消化管(腸)に原因不明の慢性的な炎症を起こす疾患の総称で、主に潰瘍性大腸炎やクローン病に代表され、最近、日本でも生活の欧米化とともに増加しております。それぞれの病気に応じた治療を行っており、潰瘍性大腸炎やクローン病には内服療法のみならず血球除去療法(血液中の活性化した白血球を取り除き、炎症をすみやかに鎮める治療法)、生物学的製剤(化学的に合成したものではなく、生体が作る物質を薬物と使用するもの)を積極的に導入しています。クローン病による小腸の狭窄においては従来では開腹外科手術が行われていましたが、小腸内視鏡による拡張術が有効なこともあります。
5.炎症性腸疾患
炎症性腸疾患とは腸の粘膜に炎症を引き起こす病気の総称ですが、一般的には「潰瘍性大腸炎」と「クローン病」のことを意味します。潰瘍性大腸炎もクローン病も今のところ原因がはっきりとはわかっておらず、国が定めた「指定難病」となっています。いずれの病気の患者数も近年増加傾向であり、特に若い方に多いという特徴があります。また症状としては、腹痛・下痢・血便などで発症することが多いです。
潰瘍性大腸炎もクローン病も発症すると長期間の治療が必要な慢性の病気であり、病状が悪い時期(再燃期)と落ち着いている時期(寛解期)を繰り返すのが特徴です。また長期的には腸の狭窄や癌の原因になることもあります。
当科では最新のガイドラインで推奨されている診療を基本としつつ、医療者と患者さんがエビデンス(科学的な根拠)を共有して一緒に治療方針を決定すること「Shared decision making(シェアード・ディシジョン・メイキング)」を大切にした治療計画を行っています。
また当院ではより良い治療法の開発のために、新薬の治験にも取り組んでいます。もしご興味がありましたら、担当医までご相談ください。
6.肝臓、胆嚢と胆管、膵臓の病気
肝炎、肝硬変
B型やC型の慢性肝炎、肝硬変(肝障害が徐々に進行して肝臓が硬くなった状態)に対する治療を行っています。とく最近では副作用の強いインターフェロン注射ではなく、外来での飲み薬による治療がほとんどです。高い効果がありながらも、副作用は少ない特徴をもっています。高価な薬ですが、公費助成により少ない負担で治療できます。
免疫の異常による病気(自己免疫性肝炎、原発性胆汁性胆管炎など)もあります。肝臓の組織検査(組織を摘出し顕微鏡で調べる検査)で診断して適切な治療を行っています。
急性肝炎の治療や、命にかかわる劇症肝炎に対する集中治療(血液中に存在する原因物質や病態を悪化させている物質を除去する血漿交換や透析など)も行っています。
肝硬変にともなう腹水や肝性脳症(肝臓の機能低下による意識障害)に対する飲み薬による治療、食道静脈瘤(食道粘膜の下にある静脈の壁が膨れて、血管が瘤のようになる病気)に対する内視鏡による治療も行っています
肝臓がん
慢性肝炎・肝硬変にともなう肝臓がんの早期発見のため、超音波、CT、MRIなどを組み合わせて定期的に検査します。発見した肝臓がんに対しては、患者さんの状態に合わせて、外科手術、ラジオ波焼灼療法(針を刺してがんを焼きます)、肝動脈塞栓術(血管を詰めてがんを兵糧攻めにします)、化学療法(抗がん剤の治療です)などを行います。
胆嚢炎、胆管炎
胆石による胆嚢炎に対しては早めに外科手術を行います。しかしながら、高齢や基礎疾患のため外科手術に耐えられない場合は、胆嚢に針を刺して膿(うみ)を抜くこともあります。また、最近では超音波内視鏡(先端に超音波装置が付属した内視鏡)を併用して高度な内視鏡治療もしています。


胆嚢ステント留置術


瘻孔形成術(胆嚢-十二指腸)
胆石による胆管炎は命にかかわることもあり、重い場合には内視鏡を用いた治療を緊急で行います。昔は外科手術が必要であった胃の手術を受けている患者さんの胆管炎に対しても、専用の内視鏡をもちいた内視鏡治療を行います。



胆管結石の治療
胆嚢がん、胆管がん、膵臓がん
超音波・CT・MRI・PETなどを組み合わせて診断します。また、超音波内視鏡による組織検査も行っており、迅速かつ正確な診断が可能です。がんによる黄疸に対しては、内視鏡を用いた治療を行います。難しい場合は体の外から針を刺して胆汁を抜く治療をしますが、最近では超音波内視鏡で体の中から針を刺して胆汁を抜く治療も行っています。いずれかの方法で黄疸をなおし体調を整えてから、がんの進行に合わせて外科手術や抗がん剤の治療を行っていきます。


胆管ステント留置術


瘻孔形成術(肝内胆管-胃)


瘻孔形成術(肝外胆管-十二指腸)
膵炎、膵周囲液体貯留
胆石やお酒による膵炎は命にかかわることもあり、重い場合は集中治療(血管内に留置カテーテルを用いて薬物を動脈内に持続的に注入する動注療法や透析など)が必要となります。また、膵臓の周りに膿(うみ)のたまりができた場合は、なるべく外科手術ではなく超音波内視鏡を用いた治療を行います。





瘻孔形成術(胃-膵周囲液体貯留)
7.消化管・肝臓・胆道・膵臓がんに対する薬物療法(抗がん剤治療)について
特徴
- がん薬物療法の専門医師が責任をもって対応します
- 患者さんご自身が病気をよく理解されたうえで治療を行っていけるよう十分な説明を行っていくことを基本としています
- 薬剤師、看護師、患者総合支援センター、場合によっては訪問看護や訪問診療の先生と連携し、患者さんとそのご家族を総合的にサポートできるよう努めています
- 研究グループ(JCOG・WJOG・SCRUM Japan等)や治験に参加するなど、新しい治療法の開発にもかかわっています
専門とする分野
- 食道がんの薬物療法・化学放射線療法
- 胃がんの薬物療法
- 大腸がんの薬物療法
- 十二指腸・小腸・肛門管がんの薬物療法
- 消化管間質腫瘍(GIST)の薬物療法
- 肝臓がんの薬物療法
- 胆道がんの薬物療法
- 膵臓がんの薬物療法
- 消化管・肝胆膵領域原発の神経内分泌腫瘍
診療実績
現在、仕事や自宅での生活を維持しながら、がん治療を行うために薬物療法を外来で行う場面が多くなってきています。当院では外来で安全に点滴治療をうけていただくための専用スペースとして、3階に外来治療室を設けています。
がん専門薬剤師、がん化学療法認定看護師のサポートの下で、現在、年間3000件を超える消化管・肝臓・胆道・膵臓がんの点滴治療を行っています。
当科が参加している臨床試験や治験については「9.臨床研究」をご参照ください。臨床試験や治験にはすべての方が参加できるわけではありませんが、大切な治療のチャンスになる場合には提案させていただくことがあります。



8.緊急内視鏡(365日24時間体制)
吐血(出血が口から吐き出される)や下血(血液成分が肛門から排出)など消化管からの出血が疑われる場合など病状によっては緊急に内視鏡検査を行う必要があります。この場合、すぐに治療をしないと生命に危険が生じる可能性があり、予約の必要はありません。当院では24時間365日、迅速かつ安全に緊急内視鏡が行える体制を整えております。
9.臨床研究
当院では様々な臨床研究を行っています。
臨床研究とは?
人を対象とした医学系研究のことです。病気の予防方法や治療方法の改善や病気の原因の解明が目的です。当科では患者さんにより良い治療法を提供するために、全国の医療機関と共同で臨床研究を行っています。


詳細に関しては、担当医にご質問ください。当院の臨床研究一覧は当院のホームページをご参照ください。
医療従事者向け
1.咽頭・食道疾患の診断・治療
咽頭は嚥下や呼吸、発声という重要な機能を有しています。がんやその治療によって機能が障害されると、QOLが大きく低下する可能性があり、早期発見、早期治療が大切です。NBI(narrow band imaging:狭帯域光観察)併用拡大内視鏡は、ひと昔前までは発見すら困難だった初期の咽頭癌を発見、診断できる優れた内視鏡機器です。当院では2006年よりNBIを導入し、全ての内視鏡検査でNBI併用拡大内視鏡検査が可能な検査体制を整え、咽頭の観察を行っています。
NBI併用拡大内視鏡導入以降は、それまで1例のみであった早期咽頭癌の発見が64症例116病変と飛躍的に向上しました。また早期の咽頭癌に対し、耳鼻咽喉科、麻酔科と協力しながらの内視鏡治療を導入し、臓器温存・機能温存に努めています(図1)。



図1:耳鼻咽喉科・麻酔科と協力し行っている咽頭癌に対する内視鏡治療
NBI併用拡大内視鏡検査は食道癌の早期発見に対しても極めて有用です。食道癌の頻度は胃癌の約1/5程度で、外科手術は胃や大腸に比べ侵襲がとても大きく、さらには進行した段階で発見された場合の予後は胃癌・大腸癌よりも悪く、早期発見が何より大切です。現在ではNBI併用拡大内視鏡に加えて必要に応じ超拡大内視鏡を用いた診断を組み合わせて、診断精度を上げるよう工夫しています。咽頭癌と同様に食道癌も早期発見、早期治療を行うことで、治療後の患者さんの生活の質(QOL)は外科手術と比較し大きく保たれます。当科では早期食道癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD:図2)をいち早く導入し、これまでに560例を超える症例に対し行ってきました。
食道癌のリスク因子としては一般的にアルコール、喫煙が知られており、治療後の生活習慣改善への取り組みを患者さんとともに取り組むのは当然ですが、最も大切なのは定期的な内視鏡検査を行うことであり、継続した検査の啓蒙にも努めています。
咽頭・食道癌は、新たな咽頭・食道癌や、他臓器癌が発生しやすい事が知られています。当科では癌の内視鏡治療を多く行っている全国の施設と共同でデータ解析を行っており、今後の適切な経過観察方法、早期発見方法、リスク患者の抽出方法などの確立を目指しています。




図2:内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)
胃食道逆流症に対する新しい内視鏡治療:内視鏡的逆流防止粘膜切除術
食生活の欧米化に伴い、胃食道逆流症の患者数は急速に増加しており、現在では成人の10-20%がこの病気にかかっていると推測されています。
胃食道逆流症に対する治療の第一選択はプロトンポンプ阻害薬やカリウムイオン競合型アシッドブロッカーであり、多くの患者さんはそれらの薬剤で症状が改善します。
一方で、それらの薬剤が無効な患者さんもおり、そのような難治性の胃食道逆流症の患者さんに対しては外科手術が行われてきました。
2022年4月から難治性の胃食道逆流症の患者さんに対する内視鏡手術(内視鏡的逆流防止粘膜切除術)が、限られた施設で認められるようになりました。この内視鏡手術は、食道胃接合部の粘膜を内視鏡で切除することにより、食道胃接合部を狭窄させ逆流を防止するというものです。
当院でも、長年にわたる胃癌や食道癌に対する内視鏡手術の経験を活かして、難治性胃食道逆流症に対する内視鏡手術に取り組んでいます。
難治性の胃食道逆流症でお困りの患者さんがいらっしゃいましたら、当科へご相談ください。
2.胃疾患の診断・治療
主な対象疾患としては胃炎、胃潰瘍、胃腫瘍などがあり、当科では特に胃腫瘍に対する診断と治療に力を入れています。
胃腫瘍の代表としては胃癌があります。胃癌は日本における癌による死因の上位3位に常に入っている疾患です。胃癌による死亡を防ぐためには胃癌の早期発見が重要です。当科では胃癌の内視鏡診断の経験豊富な内視鏡医が、最先端の内視鏡システムを用いて、胃癌の早期発見を目指した内視鏡検査を行っています。前述のNBI(narrow band imaging:狭帯域光観察)併用拡大内視鏡は胃癌の診断にも有用であることが報告されていますが、当科ではさらに胃癌診断の新しい内視鏡マーカーとして白色球状外観(white globe appearance; WGA, 図3)を世界で初めて報告し、実際の胃癌診断に役立てています。胃癌のなかには生検病理でも胃癌の診断が難しいものや、胃癌と診断されたもののその広がりや深さの判断に悩む病変が存在し、そのような場合には詳細な内視鏡検査が治療方針の決定に重要な役割を果たします。胃癌診断にお困りの病変がありましたら当科へご相談いただければ幸いです。
早期で発見された胃癌に対しては、確実に治すことはもちろんのこと、治療後の患者さんのQOLに配慮した低侵襲な治療を目指しています。当科には胃癌に対するESDにおいて3300症例を超える実績があり、さらに近年は安全かつ効率的なESDを目指してトラクション法のひとつとしてクリップ・スネア法(CSM-PLT)を開発・導入し良好な治療成績を得ることに成功しております。すべての早期胃癌に対してESDが行えるわけではありませんが、早期胃癌の治療方法についてのご相談がありましたらお気軽に当科へご連絡ください。

新しい内視鏡治療
胃粘膜下腫瘍に対する新しい内視鏡治療:内視鏡的胃局所切除術
胃粘膜下腫瘍に対する標準治療は外科的切除ですが、経口内視鏡のみで切除を行う「内視鏡的胃局所切除術」の手技が2020年9月に先進医療Aに承認され、有効性と安全性が評価されています。当院では2022年7月に承認を得て臨床導入しました。
「内視鏡的胃局所切除術」は、胃内腔から粘膜下腫瘍を観察し、腫瘍周囲の粘膜切開を行った後、腫瘍を見ながら最小限の粘膜切開で腫瘍を露出させ、腫瘍の筋層付着部のみの筋層を切開して病変を切除します。腫瘍が筋層浅層までに位置している場合は胃壁を穿孔させずに腫瘍を切除し、穿孔を要した場合はクリップや留置スネアを用いて穿孔部を閉鎖します。治療は全身麻酔で行います。外科的切除と異なり腹部切開創が全くなく、胃壁の切除範囲も最小限に抑えられる、超低侵襲内視鏡手術として期待されています。ただし、経口内視鏡だけで処置の完遂が困難な場合は、外科的切除に移行することがあります。
主な適応は、長径が1.1cm以上、3cm以下の胃粘膜下腫瘍で、増大傾向や悪性所見(潰瘍形成や辺縁不整)を伴う病変です。治療前には、CTや超音波内視鏡で腫瘍の性状、局在を確認し、必要であれば開窓生検や超音波内視鏡下生検で組織学的診断を行ったうえで、慎重に適応を判断しています。
先進医療のため、この手技にかかる費用(約20万円)は保険診療外になります。外来での検査や、手技以外の入院諸経費は保険診療で行うことができます。
胃粘膜下腫瘍は上部消化管内視鏡検査の際に比較的多く認められる疾患で、治療方針に悩むことも多いと思います。お気軽に当科へご相談ください。

3.十二指腸・小腸疾患の診断・治療
内視鏡検査件数の増加、内視鏡機器の向上や内視鏡医の認知度の上昇により、十二指腸腫瘍に遭遇する機会が増加しています。しかしながら、標準的な診断や治療方針は確立されておらず、通常内視鏡だけでなく術前生検においても腺腫と粘膜内癌の鑑別診断は困難とされています。当科では、非乳頭部の十二指腸腫瘍に対して通常の内視鏡検査に加えNBI(狭帯域光観察、narrow band imaging)併用拡大内視鏡を併用することで、より正確な術前診断を目指しています。
治療に関しては、消化管の管腔内を水で満たした状態で粘膜下局注を行わずに腫瘍をスネアで絞扼し、高周波手術装置を用いて通電切除する浸水下の内視鏡的粘膜切除術(Underwater EMR)を中心に根治性を保った安全な治療を目指し治療を行っています。

小腸に関しては、当科では、低侵襲で小腸観察が可能な小腸カプセル内視鏡や、病変の詳細な評価と治療が可能な小腸バルーン内視鏡を用いることで、クローン病などの炎症性腸疾患の診断や原因不明の消化管出血、特に小腸出血が疑われる症例などの小腸疾患の診断と治療を行っています。


4.大腸疾患の診断・治療
食生活の欧米化や高齢化社会の進行によって大腸癌の罹患率は増加し続け、また潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患なども増加し続けていることから、 大腸内視鏡診療はますますその重要性を増しています。
当院で行っている大腸内視鏡検査の件数は年々増加傾向であり、年間の大腸内視鏡件数は3500件を超えております。さらに、新病院では検査室およびトイレの数が増えたため、より多くの大腸内視鏡検査や治療がゆとりを持ってできるようになっております。
特に女性における部位別の罹患率は第2位、死亡率は第1位ですが、大腸内視鏡検査は羞恥心や不安を伴うため敬遠されやすく、この傾向は女性においてより強いものと考えられます。当院での検討[1]においても、女性は女性内視鏡医を希望する割合が高く、若年者や大腸内視鏡検査の未経験者ではより顕著であることがわかっております。当院には現在、女性内視鏡医が3人いますので、希望の方がいらっしゃれば、女性内視鏡医に担当させて頂くことが可能です。また、大腸がん疾患啓発活動としてブルーリボンキャンペーンを行っています。詳しくはこちら をご覧ください。

内視鏡検査時の送気に二酸化炭素(CO2)を使用すると、速やかに腸管から吸収され、肺から排出されます。そのため、当院では、全大腸内視鏡検査においてはCO2を使用しており、検査後数分で腹部膨満感はなくなり、苦痛の少ない検査を提供いたします。ただし、慢性閉塞性肺疾患などの高度呼吸器疾患や心疾患のお持ちの人はCO2の使用にて持病の悪化の恐れがあるため、使用は相談のうえで対応させていただきます。
また、2014年1月より大腸カプセル内視鏡(幅11mm、長さ26mm)も導入しました。ただし、令和2年度診療報酬改定により保険適用は「大腸内視鏡が施行困難、もしくは、施行困難が想定される患者」となっています。
当院では、高解像度の内視鏡に加え、新しい画像強調内視鏡として狭帯域光観察(narrow band imaging : NBI)を導入し、拡大内視鏡と併用し検査を行っています。特に、全国の大腸内視鏡専門医を中心に結成されたThe Japan NBI Expert Team(JNET)より本邦における大腸腫瘍NBI拡大所見統一分類が作成され、それらを用いることで、非腫瘍と腫瘍の鑑別のみならず、腺腫や早期癌の診断を即座に行っています。

腺腫やリンパ節転移の可能性のほとんどない早期癌に対しては積極的にポリペクトミーや内視鏡的粘膜切除術(EMR)などの内視鏡治療を行っております。当院では、大腸内視鏡検査の際に腺腫や早期癌が発見された場合は、日帰りでの内視鏡的切除を行っています。ただし、サイズの大きな病変を切除した場合などには、切除後に短期入院が必要になることがあります。
一般的にEMRは2cmぐらいまでの病変が対象になりますが、大きな病変に対しては一括切除が難しく、腫瘍を取り残してします可能性があります。それらの問題を克服すべく、病変と周囲の粘膜を一括して切除できる内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)が開発され、早期大腸癌に対しても2012年4月から保険適応となり、当院でも積極的にESDを行なっており、当院で行っている大腸内視鏡下の処置件数は年々増加傾向であります。また、最初から外科的切除をすべきか迷うような場合は、まず体に負担の少ないESDによって病変を切除し、切除後の病理学的な評価によって改めて外科切除をすべきかを判断する(診断的切除)という選択もできるようになりました。
さらに当科では、安全かつ効率的なESDを目指して胃ESDと同様にクリップ・スネア法(CSM-PLT)を大腸ESDにも導入しており、実際に良好な治療成績を得られたことを報告しています[2]。




大腸早期がんに対するESD(先進医療として2010年4月より認可され、2012年4月より保険適用)
参考文献
[1] 川崎梓,吉田尚弘,土山寿志:Gastroenterological Endoscopy 52;1388-94:2019
[2] Yamada S, Doyama H, Ota R, et al. Impact of the clip and snare method using the prelooping technique for colorectal endoscopic submucosal dissection. Endoscopy. 2016;48:281-285.
5.炎症性腸疾患
当科では潰瘍性大腸やクローン病といった炎症性腸疾患の診断・治療にも力を入れています。潰瘍性大腸炎もクローン病も現時点では原因が特定できておらず、国が定めた「指定難病」にもなっています。炎症性腸疾患は基本的には長期にわたる治療継続が必要となるため、早期の診断と適切な治療計画が重要となります。
当科では最新のガイドラインで推奨されている診療を基本としつつ、医療者と患者さんがエビデンスを共有して一緒に治療方針を決定する「Shared decision making」を大切にした治療計画を行っています。
また当院ではより良い治療法の開発のために、新薬の治験にも取り組んでいます。もし従来の治療で寛解導入や寛解維持に難渋している症例がありましたら、お気軽にご相談ください。
6.肝・胆・膵疾患
肝炎、肝硬変
ウイルス性(HBV、HCV)の慢性肝炎、肝硬変に対する抗ウイルス療法を行っています。現在は副作用の強いインターフェロンを使用する事は少なく、抗ウイルス薬による内服加療を主に行います。副作用は少なく高い効果があります。高額な薬ですが公費助成により少ない負担での治療が可能です。自己免疫性肝疾患(自己免疫性肝炎、原発性胆汁性胆管炎など)に対しては肝生検により正確に診断し、治療を行っています。また、急性肝炎に対する治療、劇症肝炎に対する集学的治療(血漿交換+持続血液濾過透析)を行っています。肝硬変においては、合併する腹水や肝性脳症に対する治療、静脈瘤に対する内視鏡治療も行っています。
肝癌
慢性肝炎、肝硬変に合併する肝がんの早期発見のため、超音波、CT、MRIなどを組み合わせて定期的に施行しています。発見した肝がんに対しては進行度および肝予備能、全身状態に合わせて、肝切除術やラジオ波焼灼療法、肝動脈化学塞栓療法、化学療法などを施行しています。
胆嚢炎、胆管炎
胆嚢結石による胆嚢炎に対しては早期胆嚢摘出術を行っています。高齢者、全身状態が不良で手術ができない方に対しては保存的治療にくわえて経皮経肝的穿刺吸引術またはドレナージ術を行う場合もあります。最近では経乳頭的胆嚢ドレナージ術や超音波内視鏡下胆嚢ドレナージ術も施行しています。


経乳頭的胆嚢ステント留置術


瘻孔形成術(胆嚢-十二指腸)
胆管結石による胆管炎は重症化しやすく、迅速に対応しています。内視鏡的胆道ドレナージ術や内視鏡的乳頭切開術・拡張術および採石術を年間で約200-300例行っています。また、以前は手術が必要であった胃切除後の胆管結石に対しても、手術ではなく専用のバルーン内視鏡を用いた内視鏡治療を行っています。さらには、胆道鏡による電気水圧衝撃波胆管結石破砕装置(EHL)を有しています。



胆管結石の治療
胆嚢癌、胆管癌、膵癌
超音波・CT・MRI・PET/CTを組み合わせて正確な画像診断を行っています。また、超音波内視鏡下穿刺吸引細胞診(EUS-FNA)も積極的に行っており、迅速かつ正確な病理診断が可能です。なお、治療方針は、消化器内科、消化器外科、放射線科、病理診断科の専門医による定期的カンファレンスで詳細な検討を行い、決定しています。
胆道癌、膵癌による黄疸に対しては、内視鏡的胆道ドレナージ術を行います。難しい場合には経皮的胆道ドレナージ術を行っていますが、最近では超音波内視鏡下胆道ドレナージ術も積極的に行っております。減黄処置後の全身状態の改善を待って、病気の進行状況に合わせた適切な手術もしくは化学療法の選択を行っています。


胆管ステント留置術


瘻孔形成術(肝内胆管-胃)


瘻孔形成術(肝外胆管-十二指腸)
急性膵炎、膵周囲液体貯留
胆石や大量飲酒などによる膵炎は重症化すると生命にかかわることも多く、集学的治療(持続血液濾過透析、膵動注療法など)を積極的に行っています。また、膵周囲に液体貯留を形成した場合も手術ではなく超音波内視鏡下ドレナージ術を行っています。





瘻孔形成術(胃-膵周囲液体貯留)
7.消化管・肝臓・胆道・膵臓癌に対する薬物療法
当科の特徴
消化管癌・肝臓癌・胆道癌・膵臓癌を中心とする薬物療法を積極的に行っています。エビデンスに基づいた標準治療の提供だけでなく、多施設共同研究グループ(JCOG・WJOG・SCRUM Japan等)や治験への積極的参加にて多くの新規治療の開発にも関わっているのが特徴です。近年、がん薬物療法は複雑化しており、ゲノム医療を中心とした個別化医療の方向へ進んでいます。がん薬物療法専門医2名を中心として、よりよい治療の確立に貢献すると同時に、患者さんに新たな治療の選択肢も提供していきたいと考えています。また治療の際には十分な説明を行っていくことを基本としており、患者さんご自身が病気をよく理解されたうえで治療を行っていけるようサポートしていきます。
専門とする分野
- 食道癌の化学療法・化学放射線療法
- 胃癌の化学療法
- 大腸癌の化学療法
- 十二指腸・小腸・肛門管癌の化学療法
- 消化管間質腫瘍(GIST)の化学療法
- 肝臓癌の化学療法
- 胆道癌の化学療法
- 膵臓癌の化学療法
- 消化管・肝胆膵領域を原発とした神経内分泌腫瘍
診療実績
現在、年間3000件を超える薬物療法を外来治療で行っています。(図)仕事や自宅での生活を維持しながら治療を続けられるように、がん専門薬剤師、がん化学療法認定看護師と連携し、診療にあたっています。



8. 緊急内視鏡(365日24時間体制)
食道・胃静脈瘤破裂、出血性胃・十二指腸潰瘍、小腸・大腸出血に対して、365日24時間体制の緊急内視鏡を行っています。もちろん消化管出血のみならず、急性閉塞性化膿性胆管炎や成人・子供における食道・胃の異物誤飲など、あらゆる消化器救急疾患においても同様に、24時間体制で対応しています。救命救急センターと連携し、夜間、休日でも迅速かつ安全に処置が行える体制を整えております。
9.臨床研究
当科では、患者さんにより良い治療法を提供するために、全国の他の医療機関と共同で臨床試験を中心とした研究を積極的に行っています。
現在行っている主な臨床研究は下記の通りです。
- 頭頸部表在癌に対する経口的手術の第II/III相試験
- 頭頸部表在癌経口的手術後の異時性他臓器癌の早期発見による予後への影響と発生リスクと予防方法の検討に関する多施設共同前向きコホート研究
- 食道癌内視鏡治療後のヨード不染帯程度別の異時性他臓器がんの発生状況を調査する多施設共同前向きコホート研究
- Barrett食道に関する全国疫学調査・研究
- 生体試料からの遺伝子発現プロファイルを用いた食道がんサブタイプ分類と治療効果との関連に関する臨床評価試験
- 呼気中アセトアルデヒド/エタノール濃度比と 頭頸部・食道がん発症リスクの関連性に関する研究
- 食道癌術後難治性吻合部狭窄に対するステロイド併用EBDおよびステロイド併用RICのランダム化比較第II/III相試験
- 早期食道癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術後の狭窄予防を目的とするステロイド内服療法およびステロイド局注療法のランダム化比較第III相試験
- 胃癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術後に実施する上部消化管内視鏡検査の適切な間隔を検討する無作為化比較研究
- 抗凝固薬内服例の胃腫瘍に対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)におけるダビガトラン置換の有効性を検証する多施設前向き試験
- 胃癌AI診断の精度向上のための研究
- ヘリコバクター・ピロリ陽性かつ早期胃がんESD治癒切除後患者における、ピロリ菌除菌による異時性胃癌抑制効果を証明するランダム化比較試験
- 早期胃癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術の高齢者適応に関する第III相単群検証的試験
- 家族性大腸腺腫症に対する大腸癌予防のための内視鏡介入試験の追加研究(J-FAPP StudyIII-2)
- ワルファリン内服継続下での大腸ポリペクトミー/EMRの安全性に関する探索的前向き試験
- 肝細胞がん発症リスクを有する患者における発がん予測因子としての血清ラミニンγ2単鎖測定の有用性を検討する臨床研究
- 実地診療における膵癌患者の臨床的特徴と治療の検討
また、上記の他にも化学療法を含めた多くの臨床研究を行っています。当院のホームページをご覧ください。なお、詳細については担当医にご質問ください。
院外活動
多くの患者さんの診療から得た経験、知識および工夫を少しでも還元するために、学会・講演・論文での報告という院外活動を多く行ってきました。これらの活動が評価され、各団体より表彰を受けております。
表彰
- 第38回北國がん基金 研究活動助成部門、吉田尚弘ほか(2024年)
- The Best Presenter Award in International Session(JDDW2023)、辻重継(2023年)
- 第36回北國がん基金 研究活動助成部門、宮島沙織ほか(2022年)
- 第35回北國がん基金 啓発活動助成部門、川崎梓ほか(2021年)
- 令和2年度日本消化器病学会雑誌特別賞、増永哲平(2021年)
- 第34回北國がん基金研究助成 辻国広ほか(2020年)
- 平成28年度日本消化器内視鏡学会賞、吉田尚弘ほか(2016年)
- 第30回北國がん基金研究助成、吉田尚弘ほか(2016年)
- 第28回北國がん基金研究助成、竹村健一ほか(2014年)
- 平成25年度日本消化器内視鏡学会賞、辻重継ほか(2013年)
- 第18回白壁賞、土山寿志ほか(2012年)
- 平成24年度内視鏡医学研究振興財団研究助成、土山寿志ほか(2012年)
- 第23回北國がん基金研究助成、土山寿志ほか(2009年)
- 第18回北國がん基金研究助成、土山寿志ほか(2004年)
院外講演(過去3年)
2023年
- 大阪オンコロジーセミナー Meeting the Cancer Experts「夜間学校」2023(web)木藤陽介
- 大腸癌セミナー in 金沢 もっと知ってほしい大腸がんのこと(金沢)川崎梓
- 第20回日本臨床腫瘍学会学術集会 モーニングセミナー(福岡)木藤陽介
- 大腸癌 Web Seminar(web)木藤陽介
- 北陸大腸癌 Deep Dive Meeting(富山、ハイブリッド)木藤陽介
- Gastric Cancer Seminar in京滋・北陸(web)辻国広
- 白山市胃がん検診内視鏡検査研修会(白山市)土山寿志
- 第6回 Dokkyo Endoscopy Conference(宇都宮市)土山寿志
- 金沢市薬剤師会 Web学術講演会(金沢)吉田尚弘
- 金沢市薬剤師会 Web学術講演会(金沢)中西宏佳
- HCV Elimination Web Meeting(加賀)中西宏佳
- 第5回上海胃拡大内視鏡研究会(上海、ハイブリッド形式) 土山寿志
- 第28回北陸地区消化器内視鏡懇談会 吉田尚弘
- 北陸CRCセミナー(金沢)辻国広
- 奥能登病病連携懇話会(珠洲)土山寿志
- 奥能登病病連携懇話会(珠洲)辻国広
- 大阪M-NBIセミナー(大阪市)土山寿志
- irAE Management Seminar(金沢)辻国広
- 第61回日臨技中部圏支部医学検査学会共催セミナー(金沢)中西宏佳
- 群馬M-NBIセミナー(前橋市)土山寿志
2022年
- 第30回日本消化器内視鏡学会北陸セミナー(web)吉田尚弘
- オプジーボ胃癌WEBセミナー(Web)辻国広
- パートナーシップ講習会 内視鏡医学講演会(金沢)吉田尚弘
- 第39回東北消化管臨床・病理研究会(盛岡、ハイブリッド形式)土山寿志
- 北陸消化器癌 Deep Dive Meeting ~テーマ:大腸癌~(富山、ハイブリッド形式)木藤陽介
- 本音で語る~大腸がん化学療法~(大阪、ハイブリッド形式)木藤陽介
- 富山NET conference(web)辻国広
- がん患者のトータルケア講演会 辻国広
- 第4回上海胃拡大内視鏡研究会(上海、ハイブリッド形式)土山寿志
- 消化管疾患 Up to Date Web Seminar(金沢、ハイブリッド形式)吉田尚弘
- 北國がん基金 市民公開講座 宮島沙織
- Web Lecture on Colorectal Cancer(M3.com)木藤陽介
- 埼玉医科大学医師会 Colorectal Cancer Web Live Seminar(web)木藤陽介
- 第134回日本消化器病学会北陸支部例会 ランチョンセミナー(金沢)土山寿志
- Young GI Leaders Summit in Nagoya(web)宮島沙織
- GI Oncologist Expert Meeting(web)辻国広
- 第22回長野拡大内視鏡研究会(web)土山寿志
- 第26回外科病理学会学術集会 ランチョンセミナー(富山)木藤陽介
- 奥能登病病連携懇話会(web)宮島沙織
- 奥能登病病連携懇話会(web)土山寿志
- 杏里の会(金沢)土山寿志
- Gastric Cancer Seminar in Okayama 2022(岡山、ハイブリッド形式)木藤陽介
- 第12回日本臨床腫瘍学会北信越地区セミナー(web)辻国広
2021年
- 第21回LECS研究会(Web開催)土山寿志
- 大阪オンコロジーセミナー Meet the experts 2021(Web開催)木藤陽介
- Clinical Case Marathon 2021 by Asian Novel Bio-Imaging and Intervention Group(ANBIIG)(Web開催)土山寿志
- 第101回日本消化器内視鏡学会総会 サテライトセミナー(広島、ハイブリッド形式)土山寿志
- がん患者のトータルケア講演会(Web開催)辻国広
- 第82回食道色素研究会(Web開催)土山寿志
- 第3回上海胃拡大内視鏡研究会(上海、ハイブリッド形式)土山寿志
- 第26回北陸地区消化器内視鏡懇親会(金沢、ハイブリッド形式)中西宏佳
- がん患者のトータルケア講演会(web開催)木藤陽介
- 奥能登病病連携懇話会(web開催)土山寿志
- 奥能登病病連携懇話会(web開催)川崎梓
- 令和3年度第2回北九州ブロック胃集検読影従事者講習会(北九州)土山寿志
- ほくりくオンコロジストのつどい(web開催)木藤陽介
論文(過去3年)
- Potassium-competitive acid blockers may increase the risk of gastric cancer after Helicobacter pylori eradication a retrospective multicentre-cohort analysis
Aliment Pharmacol Ther, 57: 1196-1198,2023 - Association of probiotic use with nivolumab effectiveness against various cancers: A multicenter retrospective cohort study
Cancer Med, 2: 16876-16880,2023 - Clinical Guidelines for Diagnosis and Management of Cowden Syndrome/PTEN Hamartoma Tumor Syndrome in Children and Adults-Secondary Publication
J Anus Rectum Colon, 7: 284-300,2023 - Risk factors for the development of second primary esophageal squamous-cell carcinoma after endoscopic resection for esophageal squamous-cell carcinoma according to genetic polymorphisms related to alcohol and nicotine metabolism
J Clin Oncol, 53: 774-780,2023 - Improved Object Detection Artificial Intelligence Using the Revised RetinaNet Model for the Automatic Detection of Ulcerations, Vascular Lesions, and Tumors in Wireless Capsule Endoscopy
Biomedicines, 11: 942,2023 - Soluble programmed cell death ligand 1 predicts prognosis for gastric cancer patients treated with nivolumab: Blood-based biomarker analysis for the DELIVER trial
European Journal of Cancer, 184:10-20,2023 - Association between perioperative management of antiplatelet agents and risk of post-endoscopic submucosal dissection bleeding in early gastric cancer: analysis of a nationwide multicenter study
Gastrointest Endosc, 97: 889-897,2023 - Real-World Treatment Sequencing in Vulnerable Patients with Metastatic Colorectal Cancer: A Multicenter Retrospective Study
Target Oncol, 18: 707-715,2023 - Association between perioperative management of antiplatelet agents and risk of post-endoscopic submucosal dissection bleeding in early gastric cancer: analysis of a nationwide multicenter study
Gastrointest Endosc, 97: 889-897,2023 - Efficacy of Low-Dose Aspirin in Colorectal Cancer Risk Prevention is Dependent on ADH1B and ALDH2 Genotype in Japanese Familial Adenomatous Polyposis Patients
Cancer Res Commun, 2: 483-488,2023 - Alcohol consumption, multiple Lugol-voiding lesions, and field cancerization
DEN open, 25: e261,2023 - A follow-up questionnaire survey 2022 on radiation protection among 464 medical staff from 34 endoscopy–fluoroscopy departments in Japan
DEN open, 25: e227,2023 - E-learning system to improve the endoscopic diagnosis of early gastric cancer
Clinl Endosc, 2023 - Efficacy of chemotherapy for patients with metastatic or recurrent pancreatic adenosquamous carcinoma: A multicenter retrospective analysis
Pancreatology, 22: 1159-1166,2023 - Comparing the Efficacy and Safety of Gemcitabine plus Nab-Paclitaxel versus Gemcitabine Alone in Older Adults with Unresectable Pancreatic Cancer
The oncologist, 27: e774-e782,2023 - Radiation dose and factors related to exceeding the diagnostic reference level in 496 transnasal ileus tube placement procedures from the REX-GI study
Br J Radiol, 96: 1146,2023 - Characteristics of synchronous and metachronous duodenal tumors and association with colorectal cancer: a supplementary analysis
J Gastroenterol, 58: 459-469,2023 - Intensive endoscopic resection for downstaging of polyp burden in patients with familial adenomatous polyposis (J-FAPP Study III): A multicenter prospective interventional study
Endoscopy, 55: 344-352,2023 - Long-term survival after endoscopic resection for gastric cancer: Real-world evidence from a multicenter prospective cohort
Clin Gastroenterol Hepatol, 21: 307-318,2023 - Final analysis of diagnostic endoscopic resection followed by selective chemoradiotherapy for stage I esophageal cancer: JCOG0508
Gastroenterology, 164: 296-299.e2,2023 - Long-term Outcomes after Endoscopic Submucosal Dissection for Large Colorectal Epithelial Neoplasms: A Prospective, Multicenter, Cohort Trial from Japan
Gastroenterology, 165: 1423-1434.e2,2023 - Endoscopic omental packing in combination with the clip-and-snare method using pre-looping technique for gastric perforation
Endoscopy, 55: E802-E803,2023 - Non-Atrophic Gastric Mucosa Is an Independent Associated Factor for Superficial Non-Ampullary Duodenal Epithelial Tumors: A Multicenter Matched Case-Control Study
Clinl Endosc, 56:75-82,2023 - Comprehensive review of undifferentiated carcinoma of the pancreas: from epidemiology to treatment
J Clin Oncol, 53: 764-773,2023 - The Efficacy and Safety of FOLFOXIRI or Doublet plus Anti-VEGF Therapy in Previously Untreated BRAFV600E Mutant Metastatic Colorectal Cancer: A Multi-Institutional Registry-Based Study (BRACELET Study)
Clin Colorectal Cancer, 21: 339-346,2022 - Bleeding following Endoscopic Submucosal Dissection for Early Gastric Cancer in Surgically Altered Stomach
Digestion, 103: 428-437,2022 - Endoscopic duodenal stent placement versus gastrojejunostomy for unresectable pancreatic cancer patients with duodenal stenosis before introduction of initial chemotherapy (GASPACHO study): a multicenter retrospective study
Jpn J Clin Oncol, 52: 134-142,2022 - Impact of COVID-19 on gastric cancer treatment in Japanese high-volume centers: a JCOG stomach cancer study group survey
Surg Today, 52: 231-238,2022 - Germline variants in cancer-predisposing genes in pancreatic cancer patients with a family history of cancer
Jpn J Clin Oncol, 52: 1105-1114,2022 - Comparing the Efficacy and Safety of Gemcitabine plus Nab-Paclitaxel versus Gemcitabine Alone in Older Adults with Unresectable Pancreatic Cancer
The oncologist, 27: e774-e782,2022 - Chemoprevention of Oesophageal Squamous-Cell Carcinoma and Adenocarcinoma: A Multicentre Retrospective Cohort Study.
Digestion, 103: 192-204,2022 - Effectiveness and safety of chemotherapy for patients with malignant gastrointestinal obstruction: A Japanese population-based cohort study
World J Clin Cases, 10: 5253-5265,2022 - Diagnostic Reference Levels for Fluoroscopy-guided Gastrointestinal Procedures in Japan from the REX-GI Study: A Nationwide Multicentre Prospective Observational Study
Lancet Reg Health West Pac, 20: 100376,2022 - Influence of hospital volume on bleeding after endoscopic submucosal dissection for early gastric cancer in Japan: a multicenter propensity score‐matched analysis
Surg Endosc, 36: 4004-4013,2022 - Pretreatment risk factors for endoscopic noncurative resection of gastric cancers with undifferentiated-type components
J Gastroenterol Hepatol, 37: 758-765,2022 - The degree of mucosal atrophy is associated with post-endoscopic submucosal dissection bleeding in early gastric cancer
J Gastroenterol Hepatol, 37: 870-877,2022 - Characteristics of colorectal neuroendocrine tumors in patients prospectively enrolled in a Japanese multicenter study: a first report from the C-NET STUDY
J Gastroenterol, 57: 547-558,2022 - Antithrombotics increase bleeding after endoscopic submucosal dissection for gastric cancer: a nationwide propensity score analysis
Dig Endosc, 34: 974-983,2022 - Outcomes of endoscopic submucosal dissection for colorectal neoplasms: Prospective, multicenter, cohort trial
Dig Endosc, 34: 1042-1051,2022 - Real‐world e ectiveness of nivolumab in advanced gastric cancer: the DELIVER trial (JACCRO GC‐08)
Gastric Cancer, 25: 235-244,2022 - Second gastric cancer after curative endoscopic resection of differentiated-type early gastric cancer: post-hoc analysis of a single-arm confirmatory trial.
Gastrointest Endosc, 95: 650-659,2022 - Vonoprazan versus proton pump inhibitors for postendoscopic submucosal dissection bleeding in the stomach: a multicenter population-based comparative study
Gastrointest Endosc, 95: 72-79,2022 - Outcomes of endoscopic resection for superficial duodenal tumors: 10 years’ experience in 18 Japanese high-volume centers
Endoscopy,54: 663-670,2022 - Field Effect of Alcohol, Cigarette Smoking and Their Cessation on the development of Multiple Dysplastic Lesions and Squamous Cell Carcinoma: Long Term Multicenter Cohort Study
Gastro Hep Advances, 1: 265-276,2022 - Nivolumab plus chemotherapy versus placebo plus chemotherapy in patients with HER2-negative, untreated, unresectable advanced or recurrent gastric or gastro- oesophageal junction cancer (ATTRACTION-4): a randomised, multicentre, double-blind, placebo-controlled, phase 3 trial
Lancet Oncol, 23: 234-247,2022 - Diagnosis of histological type of early gastric cancer by magnifying narrow-band imaging: a multicenter prospective study
DEN open, 2: e61,2022 - Outcomes from one year surveillance after detection of early gastric cancer in high-risk patients in Japan
JAMA Netw Open, 5: e2227667,2022 - Usefulness of the clip-and-snare method using the pre-looping technique for endoscopic submucosal dissection of gastric neoplasia: A randomized controlled trial
Ann Gastroenterol, 35: 48-55,2022 - Usefulness of third-generation narrow band imaging and texture and color enhancement imaging in improving visibility of superficial early gastric cancer: A study using color difference
DEN Open, 3: e186,2022 - Resection depth and layer of Underwater vs Conventional Endoscopic Mucosal Resection of Intermediate-Size Colorectal Polyps
Endosc Int Open, 10: E1037–E1044,2022 - Real-time histological imaging of a squamous cell carcinoma in situ in the anal canal using endocytoscopy
Endoscopy, 54: 518-519,2022 - Timing of bleeding and thromboembolism associated with endoscopic submucosal dissection for gastric cancer in Japan.
J Gastroenterol Hepatol, 36: 2769-2777,2021 - Impact of COVID-19 on gastric cancer treatment in Japanese high-volume centers: a JCOG stomach cancer study group survey
Surg Today, 20: 1-8,2021 - Risk stratification and prognostic factors in patients with unresectable undifferentiated carcinoma of the pancreas
Pancreatology, 21: 738-745,2021 - Use of Antibiotics and Probiotics Reduces the Risk of Metachronous Gastric Cancer after Endoscopic Resection
Biology, 10:455,2021. - Association between the chronic use of gastric acid suppressants and high-risk colorectal polyps
JGH open, 5:371-376,2021 - Nonsteroidal anti-inflammatory drugs prevent gastric cancer associated with the use of proton pump inhibitors after Helicobacter pylori eradication
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Medicine, 100: e25773,2021 - Evaluation of the efficacy and safety of salvage photodynamic therapy by talaporfin sodium for cervical esophageal cancers and lesions larger than 3 cm
Esophagus, 18: 645-654,2021 - A questionnaire survey on radiation protection among 282 medical staff from 26 endoscopy-fluoroscopy departments in Japan
DEN open,1: e5,2021 - Feasibility and safety of colonoscopy performed by nonexperts for acute lower gastrointestinal bleeding: post hoc analysis
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- Narrow band imaging 拡大内視鏡観察を行った食道 verruciform xanthoma の1例
Gastroenterological Endoscopy 65: 1415-1420, 2023 - SNADET(表在性非乳頭部十二指腸腫瘍)におけるH. pylori感染とH. pylori未感染の違い
Helicobacter research 26: 58-61, 2022 - 高度貧血を契機に発見された空腸pyogenic granulomaの1例
ENDOSC FORUM digest dis 38: 27-33, 2022 - 大腸憩室出血による入院回数と再入院リスクの関連性についての探索的研究
日消誌 118: 437-444, 2021
医師紹介
日本消化器内視鏡学会 指導医・専門医・本部評議員・北陸支部評議員
日本消化器病学会 指導医・専門医
日本肝臓学会 指導医・専門医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
日本プライマリ・ケア連合学会 指導医・認定医
日本病院会 病院総合医
JMECCインストラクター
日本専門医機構 特任指導医
日本専門医機構 プログラム統括責任者
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医療安全部長
患者総合支援センター長
日本消化器内視鏡学会 指導医・専門医・本部財団評議員・本部卒後教育委員会委員・北陸支部幹事
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日本肝臓学会 指導医・専門医
JMECCインストラクター
ICLSインストラクター
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日本地域医療学会 指導医・専門医
全国国民健康保険診療施設協議会 地域包括医療・ケア認定医
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診療担当表
診察室 | 月曜 | 火曜 | 水曜 | 木曜 | 金曜 | |
---|---|---|---|---|---|---|
午前 | 2D-6 | 守護 | 中西 | 吉田 | 辻(重) | 宇都宮 |
2D-7 エコー | 川崎 | 八尾 | ローテーション | 金子 | 早川 |
4月: | ー |
5月: | ー |
4月: | ー |
5月: | ー |
診療実績
咽頭・食道ESD
胃ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術(胃))
大腸ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術(大腸))
ERCP・EUS
小腸内視鏡
2023年の年間検査・治療のおもな件数
上部消化管内視鏡検査 | 約7000件 |
---|---|
下部消化管内視鏡検査 | 約3500件 |
小腸内視鏡・カプセル内視鏡検査 | 約80件 |
内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査 | 約290件 |
超音波内視鏡検査 | 約330件 |
超音波内視鏡下穿刺吸引細胞診 | 約50件 |
内視鏡的止血術 | 約190件 |
内視鏡的粘膜下層剥離術 (咽頭:14件、食道:55件、胃:190件、大腸:87件) | 約350件 |
内視鏡的ポリープ切除術または粘膜切除術 | 約1400件 |
食道・胃静脈瘤内視鏡的治療 | 約50件 |
経皮経肝的胆道治療 | 約30件 |
胃瘻造設術 | 約60件 |
肝動脈塞栓術 | 約20件 |
腹部超音波検査 | 約2000件 |
がん化学療法 | 約560件 |
炎症性腸疾患治療 | 約250件 |
新生児・小児内視鏡 | 約20件 |
年間入院症例数 | 約1900例 |
2022年の年間検査・治療のおもな件数
上部消化管内視鏡検査 | 約7000件 |
---|---|
下部消化管内視鏡検査 | 約3700件 |
小腸内視鏡・カプセル内視鏡検査 | 約90件 |
内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査 | 約240件 |
超音波内視鏡検査 | 約260件 |
超音波内視鏡下穿刺吸引細胞診 | 約50件 |
内視鏡的止血術 | 約140件 |
内視鏡的粘膜下層剥離術 (咽頭:3件、食道:58件、胃:188件、大腸:56件) | 約300件 |
内視鏡的ポリープ切除術または粘膜切除術 | 約1500件 |
食道・胃静脈瘤内視鏡的治療 | 約40件 |
経皮経肝的胆道治療 | 約20件 |
胃瘻造設術 | 約50件 |
肝動脈塞栓術 | 約30件 |
腹部超音波検査 | 約2000件 |
がん化学療法 | 約280件 |
炎症性腸疾患治療 | 約250件 |
新生児・小児内視鏡 | 約40件 |
年間入院症例数 | 約1800例 |
2021年の年間検査・治療のおもな件数
上部消化管内視鏡検査 | 約6800件 |
---|---|
下部消化管内視鏡検査 | 約3700件 |
小腸内視鏡・カプセル内視鏡検査 | 約90件 |
内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査 | 約250件 |
超音波内視鏡検査 | 約270件 |
超音波内視鏡下穿刺吸引細胞診 | 約10件 |
内視鏡的止血術 | 約150件 |
内視鏡的粘膜下層剥離術 (咽頭:7件、食道:43件、胃:164件、大腸:48件) | 約260件 |
内視鏡的ポリープ切除術または粘膜切除術 | 約1400件 |
食道・胃静脈瘤内視鏡的治療 | 約50件 |
経皮経肝的胆道治療 | 約20件 |
胃瘻造設術 | 約70件 |
肝動脈塞栓術 | 約30件 |
腹部超音波検査 | 約2000件 |
がん化学療法 | 約400件 |
炎症性腸疾患治療 | 約200件 |
新生児・小児内視鏡 | 約20件 |
年間入院症例数 | 約1800例 |
2020年の年間検査・治療のおもな件数
上部消化管内視鏡検査 | 約6200件 |
---|---|
下部消化管内視鏡検査 | 約3400件 |
小腸内視鏡・カプセル内視鏡検査 | 約80件 |
内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査 | 約210件 |
超音波内視鏡検査 | 約210件 |
超音波内視鏡下穿刺吸引細胞診 | 約20件 |
内視鏡的止血術 | 約120件 |
内視鏡的粘膜下層剥離術 (咽頭:3件、食道:37件、胃:132件、大腸:36件) | 約208件 |
内視鏡的ポリープ切除術または粘膜切除術 | 約1100件 |
食道・胃静脈瘤内視鏡的治療 | 約40件 |
経皮経肝的胆道治療 | 約10件 |
胃瘻造設術 | 約60件 |
肝動脈塞栓術 | 約30件 |
腹部超音波検査 | 約2000件 |
がん化学療法 | 約300例 |
炎症性腸疾患治療 | 約200件 |
新生児・小児内視鏡 | 約10件 |
年間入院症例数 | 約1900例 |
2019年の年間検査・治療のおもな件数
上部消化管内視鏡検査 | 約8000件 |
---|---|
下部消化管内視鏡検査 | 約4400件 |
小腸内視鏡・カプセル内視鏡検査 | 約65件 |
内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査 | 約250件 |
超音波内視鏡検査 | 約320件 |
超音波内視鏡下穿刺吸引細胞診 | 約35件 |
内視鏡的止血術 | 約150件 |
内視鏡的粘膜下層剥離術 (咽頭:4件、食道:51件、胃:167件、大腸:34件) | 約250件 |
内視鏡的ポリープ切除術または粘膜切除術 | 約1600件 |
食道・胃静脈瘤内視鏡的治療 | 約60件 |
経皮経肝的胆道治療 | 約10件 |
胃瘻造設術 | 約65件 |
肝動脈塞栓術 | 約50件 |
腹部超音波検査 | 約2000件 |
がん化学療法 | 約2400例 |
炎症性腸疾患治療 | 約200件 |
新生児・小児内視鏡 | 約20件 |
年間入院症例数 | 約2500例 |
医療関係者の方へ
地域の医療機関・クリニックの皆様へ
平素より格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。
当科では、地域の医療機関・クリニックの皆様との連携を大切にしております。診療内容や治療経過に関する情報を、必要に応じて速やかに共有させていただくことで、患者さんにとって最適な医療を提供できるよう努めてまいります。
ご紹介の際のお願い
先生方の患者さんで、消化器系の症状が続く場合や専門的な診療が必要とされる場合には、ぜひ当科へのご紹介をご検討いただけましたら幸いです。
紹介時には、患者さんの症状や既往歴、内服薬、診察結果など、可能な限り詳細な情報をお伝えいただけますと、スムーズに精密検査や治療に進むことができ大変助かります。
逆紹介について
当院での診療を受けた後、治療終了後やフォローアップが必要な患者さんに対しては、速やかに先生方のもとへ逆紹介させていただきます。逆紹介時には、治療経過や診断内容、今後の経過観察の必要性について、丁寧に報告させていただきます。
内視鏡検査や治療の際の抗血栓薬の取り扱いに関して
内視鏡的粘膜生検は、アスピリン、アスピリン以外の抗血小板薬、または抗凝固薬のいずれか1剤を服用している場合、休薬なく施行可能です。ただし、ワルファリンを内服している場合には、PT-INRが通常の治療域内にあることを確認する必要があります。
大腸のポリペクトミーやEMRは、血栓塞栓症の発症リスクが高いアスピリン単独服用者に対して、休薬せず施行可能です。アスピリン以外の抗血小板薬を単独で内服している場合には、原則として休薬が推奨されますが、血栓塞栓症の発症リスクが高い症例ではアスピリンまたはシロスタゾールへの置換を検討します。また、PT-INRが治療域内であれば、ワルファリン継続下で施行可能です。 直接経口抗凝固薬(DOAC) は前日まで内服を継続し、処置当日の朝から内服を中止頂ければ施行可能です。
その他、判断に迷う場合は当科を受診していただければ対応いたします。
また、休薬に関して、薬剤を中止することで新たな血栓症や塞栓症を誘発する可能性があります。当院のデータでは、243例中1例(0.41%)に血栓・塞栓症が認められました。
地域全体の医療向上に貢献できるよう今後も努力してまいりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。ご不明点などございましたらどうぞお気軽に当科までご連絡ください。