診療科・部門・センター
新生児科

新生児科の紹介

新生児科は小児内科、小児外科および産婦人科と共に“総合母子医療センター”を構成し、新生児集中治療室(NICU)を中心とした未熟児・新生児医療と、フォローアップ外来(早産児・慢性疾患)が主な診療内容です。当院は石川県の周産期(新生児)医療の中核(総合周産期母子医療センター)として、新生児の健やかな成育のため“安心して生み育てることができる場の提供”を目指してきました。 ディベロップメンタルケアや母乳育児を推進し、赤ちゃんにやさしい医療・ケアの提供に心がけています。“赤ちゃんにやさしい病院(Baby Friendly Hospital:BFH)”に認定される推進役となってきました。

診療内容・特徴

当院は県内唯一の総合周産期母子医療センターであり、日本周産期・新生児医学会の定める周産期専門医(新生児)基幹病院の認定を受けています。また金沢大学小児科と連携し、後期研修医の小児科専門医習得のための研修も支援しています。24時間365日新生児専任医師を配置しており、多職種と協力し合いながら高度な新生児医療を行っています。

院内出生児だけでなく、新生児搬送用救急車「バンビカー」を配備し、他院で出生した新生児の分娩立ち合いおよび搬送も行っています。2020年度からはドクターヘリによる新生児搬送体制も開始しております。

医師紹介

科長・総合母子医療センター部長
新生児集中治療室長
北野 裕之(きたの ひろゆき)
資格・所属学会等
日本小児科学会 専門医
日本周産期・新生児医学会 新生児専門医
日本旅行医学会 認定医
認定留学安全管理者
日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法委員B(小児科)領域
日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法普及事業石川トレーニングサイト長
新生児心肺蘇生法インストラクター
災害時小児周産期リエゾン

日本新生児成育医学会
日本周産期・新生児医学会
日本小児救急医学会
日本マススクリーニング学会
日本先天代謝異常学会
日本集中治療医学会
総合母子医療センター長
金沢大学医薬保健学域医学類臨床教授(学外)
上野 康尚(うえの やすひさ)
資格・所属学会等
日本小児科学会 専門医・指導医
日本周産期・新生児医学会 新生児専門医
日本新生児成育医学会 評議員
北陸周産期・新生児研究会 理事長
石川県周産期・新生児研究会 理事長
新生児心肺蘇生法インストラクター
BLSプロバイダー
災害時小児周産期リエゾン

日本周産期・新生児医学会
日本小児血液・がん学会
総合母子医療センター部長
八木 英哉(やぎ ひでや)
資格・所属学会等
日本小児科学会 専門医・指導医
NCPR新生児蘇生法専門コース修了
厚生労働省 臨床研修指導医講習修了

日本小児循環器学会
日本周産期・新生児医学会
総合母子医療センター医長
土市 信之(どいち のぶゆき)
資格・所属学会等
日本小児科学会 専門医

日本小児科学会
日本小児内分泌学会
日本内分泌学会
日本糖尿病学会
総合母子医療センター医員
小川 詩季(おがわ しき)
資格・所属学会等
日本小児科学会 専門医
PALSプロバイダー
新生児蘇生法専門コース修了

日本周産期・新生児医学会
専攻医
西尾 梨花(にしお りか)
資格・所属学会等
日本小児科学会

診療担当表

4階4Aブロック
診察室月曜火曜水曜木曜金曜
午後4A-81カ月健診
(ローテーション)
休診
3月:
4月:
代診
3月:
4月:

病棟

1階1Bブロック

診察室月曜火曜水曜木曜金曜
午前1B-3八木八木
午後1B-1上野上野
1B-2担当医担当医
1B-3北野北野
  • 新生児科の外来部門では、NICUを退院されたお子さんのフォローアップ外来(未熟児・慢性疾患)と1か月健診を中心に行っています。またRSウィルスの流行期(8月~3月)には、シナジス外来を行っています。
  • 1か月健診は新生児科外来(4階)で行っており、シナジス外来およびフォローアップ外来(早産児・慢性疾患)は小児内科外来(1階)でそれぞれ行っています。
  • フォローアップ外来(早産児・慢性疾患)は完全予約制となっています。新規の方は紹介状をお持ちのうえ、お電話にてご予約をお願いいたします。フォローアップ外来(早産児・慢性疾患)は、月~金のすべての曜日で午後(13:30~)に行っています。
  • 当科での乳幼児一般健診及び予防接種については、フォローアップ外来(早産児・慢性疾患)、シナジス外来などの外来通院をされている児のみを対象としています。

診療実績

  • 新生児集中治療室(NICU)には年間約160人が入院し、その約半数が早産児となっています。超低出生体重児10~20人/年、極低出生体重児20~30人/年程度の入院があります(図1・表1)が、近年は出生数の低下もあり全体での入院数も減少傾向にあります。
  • 特にハイリスクである超早産児(在胎28週未満で出生した児)の診療に重点を置いており、後遺症なき生存を目指して日々きめ細やかな診療を心がけています(図2)。
  • 小児外科疾患や脳神経外科疾患に対しては、小児外科や脳神経外科と密に連携し術前術後管理を行っています。
  • 先天性心疾患については、手術治療が可能な他施設へ紹介しています(未熟児動脈管開存症に対する動脈管クリッピング術は、当院で実施しています)。
  • 特殊治療として、新生児低体温療法や一酸化窒素吸入療法などを行っています。
  • 母乳育児を推進し、赤ちゃんとお母さんに優しいNICUを目指しています。

図1 新生児集中治療室(NICU)入院実績(体重別)

表1 新生児集中治療室(NICU)入院実績(体重別)

ELBWVLBWLBW>2,500g合計
2014年12(1)34(0)55(3)59(1)160(5)
2015年16(1)20(0)72(0)59(1)167(2)
2016年20(0)14(0)70(0)54(1)158(1)
2017年18(1)19(0)68(0)51(0)156(1)
2018年10(0)29(0)66(0)49(0)154(0)
2019年17(0)19(1)55(0)42(0)133(1)
2020年20(1)19(0)59(1)35(0)133(2)
2021年16(3)16(0)73(1)58(0)163(4)
2022年15(0)16(1)68(0)89(0)188(1)
2023年8(2)15(0)67(0)81(0)171(2)
( )内は死亡
  • ELBW…超低出生体重児(~999g)
  • VLBW…極低出生体重児(1,000~1,499g)
  • LBW…低出生体重児(1,500~2,500g)

図2 超早産児(在胎28週未満で出生した児)の診療実績(2019年1月~2023年12月)

2019年1月~2023年12月までの5年間で65名の入院があり、うち60名(92.3%)が生存退院しています(染色体異常や多発奇形、重篤な先天性疾患は除外*)。

医療関係者の方へ

患者さんのご紹介について

患者さんをご紹介いただく際は、お手数ですが紹介状のご協力をお願いします。

  • 診療の予約・お問い合わせは、患者総合⽀援センターまでご連絡ください。
  • 患者さんには、紹介状・保険証・受給者証等をご持参のうえ、午前8時20分から11時20分の間に、紹介患者受付までお越しいただくようお伝えください。
  • 緊急対応が必要な患者さんの場合は、当院代表番号(076-237-8211)までご連絡ください。