診療科・部門・センター
放射線診断科(画像診断)

放射線診断科(画像診断)の紹介

放射線診断科では、CTやMRIなどの画像診断とIVR治療(画像下治療)を行っています。

画像診断

画像診断では、すべてのCT検査、MRI検査、依頼のあった単純X線検査、頸部・乳腺・腹部・表在臓器の超音波検査、全身の血管造影検査について、その施行や検査結果の電子レポート作成を行っています。画像はすべて放射線診断専門医が読影しています。現在CTは3台(64ch×1、256ch×1、320ch×1)のMDCT、MRIは3台(1.5T×1、3T×2)の 最新MRIが稼働しています。

IVR治療(画像下治療)

IVR治療とは、各種画像診断装置を利用して行われる低侵襲治療です。血管造影の手技を利用して行われる血管塞栓術や動脈からの選択的薬物療法、血管形成術、超音波装置やX線透視装置、CT装置を利用して行われる各種生検検査(細胞や組織を採取する検査)やドレナージ術、ラジオ波焼灼術などです。治療はIVR専門医により、各科診療医師と連携して行っています。IVR治療の適応や手技などに関するコンサルトにも対応しています。

血管造影にはXperCT機能の付いた2管球型の最新装置を用いています。

外来情報(1階放射線部門10番の8)

放射線診断科では病診連携の一環として院外の医院・病院の主治医からの依頼に基づいてCT、MRI検査の予約、検査実施、報告書作成を引き受けています。これらの検査は当院の患者さんでも予約で施行しています。予約がない場合には病院で検査までの間お待ちいただくことがありますので、あらかじめ患者総合支援センター(内線1042~1044)へご連絡の上、予約を取っていただくことをお勧めいたします。検査の結果は、画像専門医の報告書とともに撮影した画像をViewer付きのCDRでお渡しいたします。

なお、検査とともに専門医の診察をご希望の場合は専門診療科へご紹介ください。また、放射線治療は放射線治療科へ、PET-CT検査、SPECT検査、核医学治療は放射線診断科(核医学科)にご相談ください。

連絡電話番号 (076)237‐8211 石川県立中央病院

患者総合支援センター (内線1042~1044

診療内容・特徴

画像診断

放射線診断科では放射線科専門医により放射線室に依頼されたすべてのCT、MRI検査に主治医の依頼に基づいた検査内容のチェックを行っています。また、施行されたすべてのCT、MRI検査や、依頼された単純X線検査および当科で施行した超音波検査、血管造影検査、IVR治療に対して、専門医による電子化された報告書を作成しています。日中の診療についてはほとんどの検査で診察に間に合うように報告書を作成しています。さらに依頼医の検査報告書の確認漏れが起こらないようなチェック体制も整えています。

また、救急時間帯に行われたすべてのCT、MRI検査についても時間外に定期的に読影を行い、急ぎの場合はネットワークを活用した救急支援も実施し救急診療を支援しています。

IVR治療(画像下治療)

IVR治療とは各種画像診断装置を駆使して行われる低侵襲治療です。たとえば、血管造影の手技を利用して悪性腫瘍や出血、血管病変に対して施行される血管塞栓術や血管形成術、超音波、CT、マンモグラフィなどを利用して行われる生検やドレナージ、ラジオ波焼灼術などです。令和5年に最新のIVR血管造影システムが導入され、より安全に施行できるようになりました。

IVR治療は出血に対する止血術をはじめとして救急医療にも広く応用されています。放射線診断科では夜間、休日を問わず24時間体制で緊急IVR治療に対応しています。

当院ではIVR専門医のもとでこれらの治療が行われており、国立がんセンターをはじめとした日本IVR腫瘍研究グループ(JIVROS)の協力機関として全国レベルの研究に貢献しています。

検診の精密検査について

放射線診断科では乳がん検診や肺がん検診に積極的に協力しており、検診で精密検査が必要とされた患者さんの画像精密検査行い、各専門診療科と協力して早期がんの発見に努めています。乳がん検診や肺がん検診で異常が指摘されご心配の方は、かかりつけ医にご相談の上ご来院ください。

医師紹介

科長・診療部長
金沢大学医学類臨床教授
香田 渉(こうだ わたる)
資格・所属学会等
医学博士
日本医学放射線学会 放射線診断専門医・指導医
日本IVR学会 専門医・指導医
副院長
経営企画室長
医療情報部長
金沢大学医学類臨床教授
小林 健(こばやし たけし)
資格・所属学会等
医学博士
日本医学放射線学会 放射線診断専門医・指導医
肺がんCT検診認定機構 認定医・代表理事
日本医学放射線学会 代議員
日本肺癌学会 評議員
石川県生活習慣病検診等管理指導協議会 肺癌部会長
診療部長
片桐 亜矢子(かたぎり あやこ)
資格・所属学会等
日本医学放射線学会 放射線診断専門医・指導医
日本IVR学会 専門医・指導医
日本乳癌学会 認定医
日本乳がん検診精度管理中央機構 検診マンモグラフィ読影認定医
乳がん検診超音波検査実施・判定医
診療部長
茅橋 正憲(かやはし まさのり)
資格・所属学会等
日本医学放射線学会 放射線診断専門医・指導医
医長
池田 理栄(いけだ りえ)
資格・所属学会等
日本医学放射線学会 放射線診断専門医
医長
谷村 伊代(たにむら いよ)
資格・所属学会等
日本医学放射線学会 放射線診断専門医・指導医
日本IVR学会 専門医
日本乳がん検診精度管理中央機構 検診マンモグラフィ読影認定医
専攻医
石川 聖太郎(いしかわ せいたろう)
専攻医
松田 朋子(まつだ ともこ)

診療担当表

1階10番
月曜火曜水曜木曜金曜
午前小林小林小林小林小林
午後香田
(IVR)
香田
(IVR)
香田
(IVR)
香田
(IVR)
休診
4月:
5月:
代診
4月:
5月:

診療実績

放射線診断科では画像診断とIVR治療(画像下治療)を診療の柱としています。
画像診断では、CT、MRI、単純写真をはじめとした画像の読影と超音波検査を実施しています。
IVR治療(画像下治療)では様々な血管内治療や経皮的治療を行っています。

画像診断検査の実績

画像診断検査は年々増加しており、2024年度は年間58,447件の画像診断報告書を発行しています。近年は特にCT検査の増加が顕著です。

画像診断検査件数(年間レポート発行数)年次推移

IVR治療(画像下治療)の実績

IVR治療は年々増加しており、2024年度は年間503件の治療を実施しています。当院では内因性あるいは外因性の出血に対する止血術など緊急IVR治療が多くを占めています。

IVR治療件数 年次推移

手技別のIVR治療件数(2024年度)

血管系336
経皮的血管形成止血術2
ステントグラフト鎖骨下静脈/腸骨動脈2
経皮的血管形成術37
ステントグラフト胸部大動脈8
腹部大動脈28
ステント鎖骨下動脈1
経皮的塞栓術130
腫瘍肝癌28
骨軟部腫瘍4
腎腫瘍2
その他の腫瘍4
止血術喀血5
腸管/腸間膜出血12
産科出血10
腹部実質臓器出血11
鼻出血1
頭頸部外傷2
胸部出血6
後腹膜腔/腹壁出血3
骨盤部出血11
四肢出血4
血管奇形肺動静脈奇形4
腎動静脈奇形(瘻)1
動脈瘤内臓動脈瘤2
肺動脈瘤1
脾機能亢進症1
血行改変/一時的血流遮断2
門脈系胃静脈瘤(BRTO)1
腸管腸間膜静脈瘤(経肝・硬化)2
門脈大循環短絡(経静脈)3
リンパ系リンパ瘻10
経皮的動注術3
肝癌1
膀胱癌2
経皮的採血術3
副甲状腺1
副腎静脈本幹5
経皮的針生検1
経頸静脈的肝生検1
経皮的留置術157
中心静脈カテーテルPICC155
内頸静脈2
非血管系167
経皮的(経管腔)ドレナージ術50
頭頸部膿瘍1
胸部気胸3
胸水/膿胸5
縦隔膿瘍2
腹部/骨盤部横隔膜下膿瘍5
胆汁腫1
虫垂周囲膿瘍4
ダグラス窩膿瘍2
卵巣嚢腫1
その他の腹腔膿瘍/腹膜炎8
リンパ嚢腫4
後腹膜腔/骨盤腹膜外膿瘍4
腹腔/後腹膜腔液体貯留・穿刺吸入2
骨軟部膿瘍8
経皮的穿刺術2
骨軟部椎間板穿刺2
経皮的針生検101
頭頸部1
胸部62
腹部4
生殖/泌尿器5
腹腔/後腹膜/骨盤8
骨・脊椎・四肢・体表21
経皮的留置術14
胸部VATSマーカー14
総計503

医療関係者の方へ

当院放射線診断科では、院外からの高度画像診断であるCT、MRI検査の依頼を受け付けています。患者総合支援センターにて予約を取っていただき、予約時間にあわせてご来院いただけると待ち時間が少なく、検査を施行、結果を報告できますので、ご協力をお願いいたします。

検査結果について、専門医の画像診断報告書とともに画像はViewer付きのCDRでお渡しします。検査によっては後日郵送でお送りすることもあります。

院内では当日の予約外CT、MRI検査も施行可能にしておりますので、緊急を要する患者さんは各専門の診療科にご紹介いただければ当科でも診断させていただきます。

施設認定

当院放射線診断科は、放射線治療科、放射線診断科(核医学科)とともに放射線科専門医総合修練機関に認定されています。
また、日本IVR学会からIVR治療に関して専門医修練施設に認定されています。