病理診断科

専門分野及び特徴

病理診断について

当院の特色として生検、手術材料の全例において経験のある専門医がダブルチェックを行い診断しており、より確実な診断を心がけています。１名は病理学会や国立がん研究センターの診断コンサルタントでもあり、他施設からのコンサルテーションの依頼も随時受けています。また逆に診断困難例に関しては、他施設へのコンサルテーションも行い精度の向上に努めています。全例のガラススライド標本をデジタル化（whole side imaje 化、バーチャルスライド化）して、患者さんへの説明や院内カンファレンスに利用しており、貴重な情報をできる限り後世に残していけるように努めています。当院は、現在がんゲノム医療連携病院であり、遺伝子パネル検査にも日常的に対応しており、病理専門医と検査技師が協力し、適切な病理組織標本の作製と保管、選択を行い、進行がん患者の先進的治療に貢献しています。

病理解剖(剖検)について

病理診断科が担当する重要な仕事の一つに剖検があります。病理解剖は剖検ともいわれ、当院での診療が正しく行われていたかを検証し、その後の診療を正しい方向に導くために必要不可欠なものです。このため、解剖の国家資格を有する病理医が２４時間対応しております。当院ではautopsy imaging(Ai)といって剖検前に全例全身のCTを撮ることとしており、放射線専門医によって読影されています。これにより生前の画像との比較を行ったり、病理のみではなかなか細かく調べることの難しい部分を詳しく確認したりすることができます。Aiと剖検とを組み合わせてできるだけ質の高い情報を得るように心がけております。このようなシステムをとっている施設は全国的にもまだ多くなく、県内では当院のみです。不幸にしてご家族を失われたご遺族の方々にとっても、剖検が何らかのお役に立つこともあるかと思います。剖検のご希望があれば遠慮なく主治医にお申し出ください。剖検結果については主治医を通じてお知らせします。直接、病理医からの結果説明をご希望の方は主治医にその旨お申し出ください。