初期臨床研修

消化器外科

挑戦し続ける外科で、全国トップレベルの手術を学べます。

指導医からのメッセージ

伴登宏行
診療部長 伴登宏行

 われわれ消化器外科では上部消化管、下部消化管、肝胆膵の3つのチームで専門的な体制で診療しています。いずれのチームも腹腔鏡手術を積極的に行っており、患者さんに優しい低侵襲な治療を心がけています。また、学会にも数多く参加し、当科の治療方法・成績を報告するとともに、最新の知見を常に取り入れてよりよい医療を患者さんに提供すべくチーム一丸となって診療しています。
 県の中核を担う当科で全国レベルの手術をはじめ、術前診断から周術期管理、さらには緩和医療まで幅広く学んで欲しいと思います。また、研修では積極的に患者さんの診察をして指示を出してもらいますが、気軽にチームの上級医に相談できるので、安心して診療してもらえます。手術をうけて元気になって退院する患者さんをみて外科の魅力を感じてください。

科の特徴

 症例数が非常に豊富なので、多くの手術を学ぶことができます。平成29年の主な疾患の手術は胃がん140例、大腸がん180例、肝胆膵がん40例(姑息手術を除く)であり、その手術成績は全国平均を上回っています。
 また、当科最大の特徴は腹腔鏡手術に特化していることです。胃がん手術の約8割、大腸癌手術の約9割、肝臓がん手術の約4割を腹腔鏡下に行っています。さらに、日本内視鏡外科学会技術認定医が6人いるので(平成29年3月現在)、虫垂炎・上部消化管穿孔・腸閉塞などへの緊急手術であっても指導医のもとで若い外科医が腹腔鏡手術を行っています。
 緩和医療にも力をいれており、緩和医療学会指導医のもとで看護師や薬剤師、麻酔科医とコミュニケーションをとりながら、患者さんの苦痛を取り除き、社会背景を含めて患者さんと向き合い、支援しています。

研修内容

 基本的になるべく沢山の手術に触れて欲しいと考えています。閉創で皮膚を縫合するので、救急診療で直面する外傷に備えて多くの症例を経験できます。そのほか、中心静脈カテーテル挿入、動脈血採血、腹水穿刺、胸水穿刺なども経験できます。研修期間とやる気によっては指導医のもとで基本的な虫垂切除術、ヘルニア根治術、人工肛門閉鎖術などの手術を行ってもらいます。
 各種修練施設(後期外科専門医修得コース参照)になっているので外科を目指すひとにとっては、専門医取得に必要な症例を多数経験することができます。
 また、外科に進まないひとは研修期間が終わると直に腹部臓器を見て触る機会がなくなります。腹腔内を日々見て触ることでオリエンテーションが頭にはいり(CTからイメージしているものと異なることが多々あります)、今後の理学所見や画像診断の際にその経験は必ずいきます。
 さらに、三次救急医療施設である当院は急患も多く、急性腹症に対する対応を学ぶことができます。
 希望があれば、学会発表や論文作成も丁寧に指導します。
 「鉄は熱いうちに打て」と言います。好奇心とエネルギーにあふれた研修医の時代を当科で過ごしてみませんか。

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