看護部について

看護部長からのメッセージ

「安心・満足・信頼」を目指して

 石川県立中央病院は、県内全域を診療圏として、一般の医療機関では対応が困難な重症患者を受け入れて高度専門医療を提供する基幹病院です。政策的な医療にも注力しており、周産期・集中治療、総合母子医療、がん医療、救命救急、血管病の5つの専門部門を設け、それぞれチーム診療体制を執っています。「断らない医療」をモットーに、24時間患者を受け入れており、県内唯一の第一種指定感染症医療機関、基幹災害拠点病院でもあります。

 それら病院の使命・役割のもと、新型コロナウイルス感染症のパンデミックや令和6年能登半島地震の際には、これまで経験したことのない医療環境の中、常に「患者さんにとって何が最善か」を考えて対応してきました。今振り返れば、特に私たち看護職員に対しては柔軟な対応が求められていたように思います。専門職者であるという自覚とプライドが試されているように感じられましたし、医療従事者としての役割を全うすることの大切さを実感させられた次第です。困難と思われる状況が次から次へと波のようにやってくる中で、決して医療を途絶えさせることのないよう、一人一人が「今、できる最善」を選択し、その役割を皆が力を合わせて遂行してきました。その精神、考え方はこれから先も変わることはないでしょう。

 その中で、当院で働く看護職員、皆が日々生き生きとやりがいを持って患者さんに接し、そして看護職としてのキャリアを積み、輝いて仕事ができるような環境づくりが大切であると私は感じています。

 看護職員の教育体制としては、キャリア支援室に専従の新人教育担当者を配置し、クリニカルラダーの段階に応じた研修などを企画・実施しています。また、現任教育として、認定看護師や専門看護師等が企画する実践的な研修を行っているほか、職員自らの都合により学習ができるようe-ラーニング教材の導入を図るなど、個々の成長段階に応じたキャリア開発が可能となるようなさまざまな学習の機会を提供しています。
また、勤務形態については、変則2交代(全部署)を取り入れています。働きながら修学を希望する職員、介護が必要な家族がいる職員、子育て期の職員など、各々の事情に合わせた勤務形態を選択することができるよう配慮しています。また、病院に併設して職員専用の保育所(夜間保育あり)を設けているほか、病児保育にも対応しています。

 これからの時代、労働力の減少、超高齢社会の到来など、今まで以上に難しい局面に入っていくと思われますが、我々看護部としては、引き続き患者さんや御家族はもちろん、地域の方々に「安心・満足・信頼」していただけるよう、一層努力してまいります。

石川県立中央病院 看護部長
江藤 真由美

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