診療科・部門のご案内

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呼吸器外科

診療実績

〇2022年(令和4年1月~12月)の手術実績

手術及び処置名 件数
胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除・1肺葉を超える)  74件
胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) 50件
胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除による) 25件
胸腔鏡下試験切除術 14件
胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除・1肺葉超)(内支) 14件
胸腔鏡下肺切除術(部分切除) 10件
胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除) 9件
胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除)(内支) 7件
胸腔鏡下縦隔悪性腫瘍手術 4件
胸腔鏡下肺縫縮術 4件
その他 20件
合計 231件

〇2021年(令和3年1月~12月)の手術実績

手術及び処置名 件数
胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除・1肺葉を超える)  85件
胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) 41件
胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除による) 20件
胸腔鏡下肺切除術(部分切除)
9件
胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除) 6件
胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除・1肺葉超)(内支) 6件
胸腔鏡下試験切除術 5件
胸腔鏡下縦隔悪性腫瘍手術 4件
肺悪性腫瘍手術(気管支形成を伴う肺切除) 4件
胸腔鏡下胸膜切除術(醸膿胸膜) 2件
その他 24件
合計 206件

〇2020年(令和2年1月~12月)の手術実績

手術及び処置名 件数
胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除・1肺葉を超える)  84件
胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) 59件
胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除による) 30件
胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除・1肺葉超)(内支)
21件
胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除) 17件
胸腔鏡下肺切除術(その他のもの) 12件
胸腔鏡下胸膜切除術(醸膿胸膜) 7件
胸腔鏡下肺切除術(部分切除) 7件
胸腔鏡下肺縫縮術 7件
胸腔内(胸膜内)血腫除去術        7件
その他 34件
合計 285件

〇2019年(平成31年1月~令和元年12月)の手術実績

手術及び処置名 件数
胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除・1肺葉を超える)  122件
胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) 64件
胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除による) 37件
胸腔鏡下肺切除術(その他のもの) 27件
胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除) 19件
胸腔鏡下試験切除術 9件
胸腔鏡下胸膜切除術(醸膿胸膜) 7件
胸腔鏡下交感神経節切除術(両側) 5件
胸腔鏡下縦隔悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器) 5件
その他 41件
合計 336件

〇2018年(平成30年1月~12月)の手術実績

手術及び処置名 件数
胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除・1肺葉を超える)  116件
胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) 54件
胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除による) 35件
胸腔鏡下肺切除術(その他のもの) 23件
胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除) 14件
胸腔鏡下試験切除術 7件
胸腔鏡下胸膜切除術(醸膿胸膜) 7件
胸腔鏡下縦隔悪性腫瘍手術 6件
胸腔鏡下良性縦隔腫瘍手術 6件
その他 37件
合計 305件

〇2017年(平成29年1月~12月)手術件数:266件

肺癌 194件
 原発性肺癌:肺切除術 180件
(うち胸腔鏡下手術・ロボット支援下手術 169件)
 転移性肺癌:肺切除術 14件(うち胸腔鏡下手術13件)
良性腫瘍、炎症性腫瘤・感染性腫瘤、SFT、気管支拡張症、アスペルギルスなど 13件(うち胸腔鏡下手術10件)
胸腺関連手術(胸腺癌、胸腺腫、重症筋無力症など)・縦隔腫瘍手術 13件
悪性胸膜中皮腫、悪性リンパ腫 4件
気胸・巨大肺嚢胞、血気胸、月経随伴性気胸 29件
膿胸、肺膿瘍手術、肺ろう手術、気管支ろう手術 7件
外傷(気管裂傷、胸骨骨折、血胸)・ステント・気道異物 2件
悪性胸膜中皮腫 2件
気管ステント、レーザー 2件
肺分画症 1件
胸腹部シャント 1件

2016年(平成281月~12月)手術件252

肺癌

178例

原発性肺癌:肺切除術

159件

(うち胸腔鏡下手術148件)

転移性肺癌:肺切除術

19件

(うち胸腔鏡下手術19件)

良性腫瘍、炎症性腫瘤など

22件

(うち胸腔鏡下手術22件)

胸腺関連手術(胸腺癌、胸腺腫、重症筋無力症など)縦隔腫瘍手術

15件

悪性胸膜中皮腫、悪性リンパ腫

3件

気胸・巨大肺嚢胞、肺気腫、気管支嚢胞

25件

膿胸、肺膿瘍手術、肺ろう手術、気管支ろう手術

8件

胸部交感神経切断術

2件

外傷(気管裂傷、胸骨骨折、血胸)

4件

横隔膜交通症

1件

肺動脈気管支動脈ろう

1件

○ 2015年(平成27年1月~12月)手術件数:285件

肺癌 172例  
  原発性肺癌:肺切除術 168件 (うち胸腔鏡下手術152件)
  転移性肺癌:肺切除術 4件 (うち胸腔鏡下手術4件)
良性腫瘍、炎症性腫瘤など 18件 (うち胸腔鏡下手術13件)
胸腺関連手術(胸腺癌、胸腺腫、重症筋無力症など)、縦隔腫瘍手術 13件  
悪性胸膜中皮腫、悪性リンパ腫 6件  
気胸・巨大肺嚢胞、肺気腫、気管支嚢胞 48件  
膿胸、肺膿瘍手術 19件  
気管支拡張症手術 1件  
CCAM、肺動静脈ろう 2件  
外傷(気管裂傷、胸骨骨折) 2件  

○ 2014年(平成26年1月~12月)手術件数:285件

肺癌 192例  
  原発性肺癌:肺切除術 175件 (うち胸腔鏡下手術155件)
  転移性肺癌:肺切除術 17件 (うち胸腔鏡下手術16件)
良性腫瘍、炎症性腫瘤など 15件 (うち胸腔鏡下手術13件)
胸腺関連手術 (胸腺癌、胸腺腫、重症筋無力症など)、縦隔腫瘍手術 18件  
悪性胸膜中皮腫 4件  
気胸・巨大肺嚢胞、肺気腫手術 29件  
膿胸、肺膿瘍手術 13件  
肺抗酸菌、真菌症、気管支拡張症手術 10件  
肺分画症 1件  
その他、肺生検など 3件  

○ 2013年(平成25年1月~12月)手術件数:259件

肺癌 157例  
  原発性肺癌:肺切除術 130件 (うち胸腔鏡下手術100件)
  転移性肺癌:肺切除術 27件 (うち胸腔鏡下手術24件)
良性腫瘍、炎症性腫瘤など 15件 (うち胸腔鏡下手術14件)
胸腺関連手術 (胸腺癌、胸腺腫、重症筋無力症など)、縦隔腫瘍手術 15件  
悪性胸膜中皮腫 4件  
気胸・巨大肺嚢胞、肺気腫手術 37件  
膿胸、肺膿瘍手術 14件  
肺抗酸菌症手術 3件  
外傷性疾患 6件  
その他、肺生検など 12件  

○ 2012年(平成24年1月~12月)手術件数:275件

肺癌 171例  
  原発性肺癌:肺切除術 162件 (うち胸腔鏡下手術137件)
  転移性肺癌:肺切除術 9件 (うち胸腔鏡下手術8件)
良性腫瘍、炎症性腫瘤など 13件 (うち胸腔鏡下手術8件)
胸腺関連手術
(胸腺癌、胸腺腫、重症筋無力症など)
1件  
悪性胸膜中皮腫 1件  
縦隔腫瘍手術 9件  
気胸・巨大肺嚢胞、肺気腫手術 31件  
膿胸、肺膿瘍手術 26件  
肺抗酸菌症手術 9件  
肺アスペルギルス症手術 2件  
その他、肺生検など 12件  

○ 2011年(平成23年1月~12月)手術件数:253件

肺癌 157例  
  原発性肺癌:肺切除術 145件 (うち胸腔鏡下手術120件)
  転移性肺癌:肺切除術 12件 (うち胸腔鏡下手術10件)
良性腫瘍、炎症性腫瘤など 23件 (うち胸腔鏡下手術22件)
胸腺関連手術
(胸腺癌、胸腺腫、重症筋無力症など)
5件  
悪性胸膜中皮腫 1件  
縦隔腫瘍手術 2件  
気胸・巨大肺嚢胞、肺気腫手術 33件  
膿胸、肺膿瘍手術 12件  
肺抗酸菌症手術 6件  
肺アスペルギルス症手術 2件  
CCAM手術 1件  
その他、肺生検など 11件  

○ 2010年(平成22年1月~12月)手術件数:242件

肺癌 174例  
  原発性肺癌:肺切除術 160件 (うち胸腔鏡下手術138件)
  転移性肺癌:肺切除術 12件 (うち胸腔鏡下手術12件)
良性腫瘍、炎症性腫瘤など 18件 (うち胸腔鏡下手術18件)
胸腺関連手術
(胸腺癌、胸腺腫、重症筋無力症など)
4件  
悪性胸膜中皮腫 1件  
縦隔腫瘍手術 10件  
気胸・巨大肺嚢胞、肺気腫手術 17件  
膿胸、肺膿瘍手術 12件  
肺抗酸菌症手術 1件  
肺アスペルギルス症手術 1件  
CCAM手術 1件  
乳び胸 1件  
その他、肺生検など 4件  

○ 2009年(平成21年1月~12月)手術件数:266件

肺癌 191例  
  原発性肺癌:肺切除術 172件 (うち胸腔鏡下手術136件)
  転移性肺癌:肺切除術 19件 (うち胸腔鏡下手術13件)
良性腫瘍、炎症性腫瘤など 13件 (うち胸腔鏡下手術11件)
胸腺関連手術
(胸腺癌、胸腺腫、重症筋無力症など)
11件  
悪性胸膜中皮腫 2件  
縦隔腫瘍手術 5件  
気胸、巨大肺嚢胞、肺気腫(肺容量減量)手術 12件  
膿胸、肺膿瘍手術 17件  
肺結核、肺抗酸菌症手術 2件  
肺アスペルギルス症手術 1件  
外傷(横隔膜、心破裂など) 3件  
CCAM手術 1件  
ステント留置、異物除去 3件  
横隔膜弛緩症 1件  
乳び胸 1件  
その他、肺生検など 3件  

○ 《 肺癌手術成績(1991年~2003年)》
   新しい生存率のデータは現在集計中です。

 術後病期           5年生存率
  Ⅰ期全体(n=278)   84.3%
   ⅠA期(n=215)     86.7%
   ⅠB期(n=63)      79.2%

  Ⅱ期全体(n=58)    66.3%
   ⅡA期(n=35)      69.3%
   ⅡB期(n=23)      56.3%

  Ⅲ期全体(n=129)   36.4%
   ⅢA期(n=100)     39.2%
   ⅢB期(n=29)      32.7%

  Ⅳ期全体(n=39)    19.6%

*肺癌手術成績に関して

 手術適応は一般的に肺癌の臨床病期に基づき決定されて、ⅢA期までの症例に手術が考慮されますが、それ以上の進行肺癌であっても術前治療の効果によっては手術が考慮される場合もあります。実際、大血管やその他の臓器への浸潤がみられても、またリンパ節をはじめとした“転移”がみられても、全身治療や手術を含めた集学的治療により長期生存を果たす患者さんが増加しています。手術に際して、症例の選択は確かに大切ではありますが、早期の肺癌ばかりを選択的に手術すれば成績が良くなり、進行癌の手術を推し進めた場合に治療成績が落ちるのは当然のことであります。言わずもがな、多くの呼吸器外科医は自設の治療成績をあげるために症例を選択しているのではないと思います。ひとりひとりの肺癌患者さんを前に、手術が治療として本当に意味があるのかを見極めることが難しい場合も多い中、治療成績公表によりチャレンジ精神が失われ、助かる進行肺癌が減るようなことがあってはならないと考えます。データの信頼性に関しても、それを検閲する機構が存在するわけではありません。手術成績をみる上で重要な点のひとつは、各病期における成績と全体数に占める早期もしくは進行癌の割合であろうと考えます。今回、1991年から2003年までの肺癌治療成績をあえて載せましたが、データは最新の予後調査により明確な生存期間の判明した症例のみのデータでとなっております。加えて、最近は胸腔鏡手術の発達をはじめとした手術手技の向上があり、また基礎的知見・腫瘍学に根ざした治療法の発達などにより“治療成績”は流動している可能性のあることも付け加えます。

*病状に関する説明について

 病状および治療内容の説明については基本的に治療を受けられる本人にとし、同意を得て治療を行っています。個人情報守秘の観点から、現在では患者さんの身体およびその情報は基本的に患者さん本人のものであり、御家族含めた親戚の方々のものではありませんので、本人の同意なしに本人以外の方に説明することはありません。本人の同意を得られれば、病状説明などはあらゆる方々に行えます。(本人が隠したいと思われる内容などがある可能性があるためです。)基本的には御本人の責任において御家族、御親戚などへの病状や治療状況の説明は行っていただいております。基本的に病院への電話での病状の問い合わせには応じられませんし、電話で病院から御家族にお話しすることは普通はありませんのでご注意ください。もちろん患者さん本人と同席であるならば、同意を得ているものとして、どのような方々でも説明は入院、外来を問わず行います。ただし、相当の必要性があると判断した場合、医師から御家族の方のみへの説明もすることがあります。また、遠方のご家族に対してメールでの説明も特例としてですが、行います。入院の方については朝8時、夕方5時くらいでの平日回診時、外来では水曜もしくは金曜の外来日昼頃にお話することは可能です。なにかありましたら御家族の方、御親戚の方など積極的に情報をご本人や医師、看護師から聞いて頂きたく宜しくお願いいたします。

*肺がんの検診について

 肺がんはさまざまな臓器のがんのなかでも早く転移を形成するがんの一つです。早期の肺がんだから大丈夫と他の病院や医院で説明を受けられても、実際はリンパ節や他の臓器に転移がある場合があります。一般には直径1cmを超えると癌の密度が高くなり始め、2cmを超えるとリンパ管への転移が起こり始めると言われています。よって小さいうちに肺がんを見つけるための検診は肺がんの早期発見をする上で大変重要な検査です。しかし、通常のレントゲン検査では肋骨や心臓の陰に隠れて発見できないことが多々あります。
 通常のレントゲン検診は絶対的なものではないということだけは認識してください。去年の検診では以上無しと言われたのに、今年の検診では進行がんで手術適応が無いと診断されることも稀ではありません。早期発見のためには通常のレントゲンでは不十分であり、CTスキャンが必要であることを認識しておいてください。レントゲンでは骨や心臓などに隠されて小さながんの発見は難しいことがあります。また、手術前に早期肺がんの可能性が高くても手術で実際切除した肺やリンパ節、胸腔内洗浄液などの病理検査で、進行がんであることも珍しくありません。とにかく、小さい腫瘤が発見されても、大丈夫だからと放置したり、専門医不在の施設で漫然と経過観察することは極めて危険です。なるべく早く専門医のいる病院に受診してください。肺がんを根治するには早期発見・早期治療しかありません。