診療科・部門のご案内

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医療技術部 放射線室

血管撮影検査

血管撮影検査とは

 血管造影とは、身体のいろいろな部位の血管の形や血液の流れを観察したり、必要に応じ治療を目的とする検査です。当院では3台の血管造影装置があります。
 血管造影室には、頭頚部・胸腹部・四肢用の装置が1台と心臓用の装置が1台あります。もう1台は手術室内に設置され、血管内治療と外科的治療を併用した手術(ハイブリッド手術)に対応可能となっています。
 当院では3台の装置で年間約1400件の検査・治療を行っています。


アンギオ装置(全身用)


アンギオ装置(心血管用)


ハイブリッド装置


脳血管造影


脳血管3D画像

脳血管撮影

検査目的
・くも膜下出血の原因となる脳動脈瘤の検索
・異常血管の検索
・脳梗塞の梗塞部位の検索

治療目的
・脳動脈瘤の破裂、再破裂を予防するため瘤の中の血流を止める。
・異常血管に対する血流をとめる。
・血管の閉塞部位や狭窄部位に対して血栓を溶かしたり、血管を拡張する。

当院では、動脈瘤の検索に威力を発揮する3D撮影もできます。

腹部血管造影画像
腹部血管造影

腹部血管撮影

 検査目的
 ・腫瘍の栄養血管の検索
 ・外傷等による出血の原因となっている血管の特定

 治療目的
 ・腫瘍の栄養血管を詰め、腫瘍を壊死させる。
 ・腫瘍の栄養血管に対し、薬を注入し腫瘍を壊死もしくは小さくする。
 ・外傷等による出血の原因となっている血管の一時的止血。

左冠状動脈造影画像
左冠状動脈造影

心血管撮影

 検査目的
 ・心筋梗塞や狭心症の原因となっている血管の閉塞、狭窄部位の検索
 ・心機能の解析
 ・先天性心疾患の検索

 治療目的
 ・血管の閉塞、狭窄部位を拡げる

 今日では、血管を拡げるために様々な道具が開発されています。

  1. 風船を使って血管を拡げる。
  2. ステント(金属の網のようなもの)で血管を補強する。
  3. 血栓を吸い取る
  4. ダイヤモンドのドリルで硬い狭窄部位を削る。

(左画像)右冠状動脈治療前 (右画像)右冠状動脈治療後
(左画像)右冠状動脈治療前 (右画像)右冠状動脈治療後

使用臨床写真はエーザイ社「血管造影」より引用